ちゃそす "物語としての旧約聖書" 2025年9月28日

物語としての旧約聖書
5冊目。 旧約聖書の紡ぐ物語、その意図に迫る著書。 選民意識により民族を存続してきた、という印象があったが、初めからそうであったわけではなく、異端信仰の罪=バビロニア捕囚を経て確立されたものだというのは新たな発見だった。 自然との調和、人々の平和を掲げるも、そう上手くはいかない。 欲は人々を豊穣神バアルへの信仰に傾倒させ、権力は人を腐敗させ、弱者を抑圧する。 そして教義から道を外した人々を預言者達は度々批判する。 聖書の後の時代においても、これは繰り返されているように思える。現代においても。 ご利益を期待しない、調和と平和を重んじるような教義だからこそ、時代や人を選ばずに広まったのだろう。 弱小民族ならではの視座が産み出した、普遍的な博愛心が、昨今に至るまでの人類史に多大な影響を与えているのは面白い。
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