
波
@namireads
2026年3月9日
連弾
塚本邦雄
読み終わった
塚本邦雄さんは歌人とのことで、一文の緊張感がすごくて張り詰まってるという印象。短いわりに読むのに時間がかかる。螺鈿細工のように雅やかな文章でぞっとするほど禍々しいことが書かれてて、そういうのがたまらなく好きなのでほかの本も読んでみたくなった。
どれも面白かったけど、「かすみあみ」の幻想的な雰囲気がとくによかった。あわせ鏡に浮かび上がる左文字、堕ちたイカロス、その斑猫の翅、群がる少女たちはニンフか、はたまた妖婦か。道具立ても素晴らしく、世界観にどっぷり浸れました。
「私のものよ。上半身は」
「では下半身は私が貰って行きます」
(p.269)
