バーニング "違国日記(7)" 2026年3月10日

違国日記(7)
違国日記(7)
ヤマシタ・トモコ
電子書籍リーダーを開くと、この巻までは読んだ形跡があった。発売が2021年2月なので5年振りに読みかえしたことになる。でもなんらかの理由で中断し、5年後の今の至る。 ゆえにここから先は全て初めての経験なので、残り4巻さてどうなるんだろうと思いながら読んでいきたい。 前半は有害な男性性とか有害なホモソーシャルしんどいよねという話。後半は悩みに貴賤があるかないかの話が描かれている。 この二つはそんなに違う話じゃなくて、どちらも「個人が個人として尊重されることが大事だ」という近代的なリベラリズムの話をしようとしているのだと思う。現実にこのリベラリズムを貫徹するのは難しくて、「思うようにはいかないこと」がとかくこの世にはたくさんある。 千世がブチ切れるシーンはとっくの昔に受験を終えた身には刺さるが、まだ高校一年生のクラスメイトたちにはいまいち刺さっていなくて、この「共有できなさ」の描写が上手いなと思った。 ただ、この漫画は基本的に「人に話すこと」を信頼しているんだと思う。槙生と朝がしょっちゅうぶつかりながらも会話を続けるように、だ。 同時に、えみりのように「まだ言えない」感情にも寄り添っている。まだ言えない人に話せと指示するのは加害性がある。 「なんでも話していい」のに話せなかったのは朝もそうで、でもその朝がようやく殻を破った巻かなと思った。千世に対して叫ぶ場面、その後で思いっきり歌う場面(軽音の新歓イベントの一環で)。どちらもすごく好きば場面だ。
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