
ユメ
@yumeticmode
2018年8月3日

雨はコーラがのめない
江國香織
かつて読んだ
感想
江國さんのエッセイを読むと、私はしとしとと雨の降る日に閉ざされた部屋にこもっているような感覚に陥る。そして、このエッセイにおいては、その部屋の中にはいつもアメリカン・コッカスパニエルの雨がいて、音楽が流れていた。音楽というものはすごいと改めて思う。むろん同じ音楽を聴いても受け止め方は各々異なるのだけれど、言葉をどう尽くしても説明することのできない、二人が出会う前の記憶を音楽を通して共有できるというのは、やはり呆然としてしまうほど偉大なことだと思わざるを得ない。共有したというのが錯覚であったとしても、だ。



