"迷子手帳" 2025年3月15日

雫
@sukinamono
2025年3月15日
迷子手帳
迷子手帳
穂村弘
年々短歌の世界に憧れが募るのはなぜなのでしょう。決められた文字数で奥行きのある世界を広げる難しさをより知るからなのか。この本は穂村さんのエッセイだけれども素敵な短歌が散りばめられていて心穏やかになりました。 好きな短歌がたくさん。例えば 「出て行ってしまった猫を探すのにコートを選んでいるなんてばか」鈴木晴香 同じような状況に自分がなったとしてもこの言葉をこの組み合わせで歌にすることは多分できない。短歌は余白があるというかこちらの解釈や想像によって全く違う顔になるのも好き。自分でもそんな世界を広げてみたいものだけれど。 あとは穂村さんの奥さんがとてもキュートで好きでした。わたしはかっこいい女性にずっと憧れているけれどそれが無理ならお茶目でいつでも性格がかわいい人になりたいなと思ってる。それが無理なら、とかもうすでに努力を怠ってる時点でお茶目な人になるのも遠い道のりだと思うが。わたしは結構どうでもいい話が好きで唐突に訳のわからない話題を出してきてくれたり、わたしがそういうことを話し出した時にバカにせずにくだらない話を一生懸命一緒にしてくれる人が大好きだ。だから奥さんが唐突に「トラックって好き?」って聞いたりしちゃう気持ちがすごくわかった。自分の中では色々考えて何かが気になってその結果がこの唐突な質問なんだよね。戸惑いながらも自分の考えを(ここが大事!適当にありきたりな言葉で流すような返事ならいらぬ)言葉を選んで話してくれる穂村さんのことも一気に好きになった。 穂村さんが飼いだした猫ちゃんの名前は「ひるねちゃん」なんだって…!もうわかる。絶対かわいいやん。人間に憧れてご飯をスプーンで食べるのが(食べさせてもらうのが)好きなんだって…!(悶絶)猫はそのかわいさで地球を侵略しようとする宇宙人と言われても確かに納得できるな。あまりもかわいすぎる。
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