サカモトシロ "死にぞこないの青" 1900年1月1日

死にぞこないの青
小学校の若い男性教師、引っ込み思案な小学生マサオ。 人気者だった先生は少しずつ生徒たちの間で評判が落ちていく、それを恐れた先生はマサオをいじめの標的にすることでまたクラスの連帯感を高めた。 教師からのいじめ、それに乗っかるクラスメイトからのいじめに限界が来る時、目の前にボロボロで皮膚の青い少年のアオが現れ、「先生を殺せ」という言葉にマサオは動かされていく。 ラスト、先生に殺されそうになる中マサオは決断をし先生と共に崖を転がり落ちる。 「決断というのはこういうことだ。 僕はその瞬間、死んでもよかった。ただ、先生に殺されることだけはいやだった」p.185 転がり落ちた後、先生にトドメを刺そうとするマサオの考え方が子供には見えないぐらい冷静だった。 アオはマサオなのだと再確認できたシーン。 大人が子供にするいじめのみっともなさや恐ろしさ、それに抗う子供のギラギラとした面が見える。 子供の複雑な人間関係、いじめの空気を読むといった、あの頃は考えずに雰囲気で悟っていたことが文章になっているので嫌なことを思い出してしまう。 読んでいて胸が苦しくなるが、マサオが最後決断してくれるのでスッキリ出来る本。 最後には本当に良い女性の先生が現れてマサオの復讐は終わる。
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