
きらた
@kirata
2026年3月20日
誘拐作戦
都筑道夫
読み終わった
無断借用した車を乗り回していた4人組は路面に横たわる瀕死の女を見つけた
ひき逃げなのかと話しているところにフォードに乗った男が現れる
その男は4人組の中の1人と顔馴染みの自称元医者で倒れた女とも顔見知りらしい
女を病院に運ぶ提案は4人組に却下され、仕方なく元医者の住処に女を運ぶ事にした彼ら
しかし、移動中に探った女のハンドバッグから出てきた名刺は見知った女とは別の名前で、人違いをしていた事に気付く
女の脈はどんどん弱くなり、このままでは死を待つばかり
元医者が口を開く
「おれたちは、余計なものをひろってきちまったらしいよ。しかし、ことによると、すばらしい廃棄物利用が、できるかもしれない」
闇の中で元医者はなんともいえない奇妙な微笑を浮かべていた
死に瀕した女は金融業者の娘
もう助かりはしないその娘の境遇を利用する
娘にそっくりな女を身代わりに立て、誘拐事件をでっち上げ、金を奪おう
そんな元医者の提案に乗り、彼らは女を引き込み行動を起こし始めるのだが、事件は次第に奇妙な具合になって行き‥
って感じのクライムサスペンス風ミステリ
(長い!もっと短くまとめられなかったのか私!)
登場人物2人が交互に話を書いている、等の珍しい構成もあり(書き手は誰か?と探る楽しみもある)、時代は感じるけど非常に面白い作品
似たような作品は?と問われると思い浮かばないかも
舞台もキャラの雰囲気も昭和臭満載、コミカルさも胡乱さもあるんだけど、でもミステリとしてはスマート(クールの方が近いかも?)な印象で、でも読後感はあっさりさっぱりとしてる感じ
今では使わないような単語(言葉)や、あまり好ましくない表現が出てくるので、そこで読む勢いが削がれるかも知れませんが、そこら辺を気にしないのであれば今でも楽しめる作品だと思います
気になった点はふたつ
ひとつは、誰と誰が話してるのかな?と戸惑う会話が何度かあった事
私の読解力、低過ぎ‥?なのかも知れませんけども( ノ ꇴ ˋ͈)՞՞
もうひとつは、文体や雰囲気に誤魔化されて流しそうになりましたが、実は後味の悪さを感じる話となっていた事
結局あの2人も悪党だったのだなぁとしょんもりする自分がなんだかなぁ(´ー`A;)
思った以上に話にのめり込んでたって証明なのかも知れません
作者の手のひらの上で弄ばされた感←アッ
因みに、表題作に加え、『アダムと7人のイヴ』第3話「ジェイムズ・ボンドはアメリカ人」が収録されていますが、そちらはまだ読んでいません
1話目が収録されている文庫本をまだ入手出来ておりませんので‥‥
※1・2話目はトクマの特選!にて刊行された都筑道夫の別作品に収録
