記録
@tottoko_3
1900年1月1日
文庫 星の子
今村夏子
読み終わった
宗教に染まる家族の話。
主人公の女の子は、その状況をおかしいと思うでもなく、また悲観することもない。たまに周りから心配されるが、本人は大丈夫だとその手を離す。
宗教に染まれば破滅が待っているはずだ、宗教は悪なんだという先入観。そうかもしれないし、そうではないのかもしれない。事件や大きな転換点などもなく、淡々と物語が進んでいく中で、読み進めながらずっと、無自覚に女の子の不幸を望んでいたことに気がついた時、背筋が凍った。バッドエンドを想像するのも、宗教にはまれば最後、必ず不幸になるという偏見からだろうか。
幸せな人間を不幸だと決めつけ可哀想だと思う、そう思いたい、己の無意識な暴力性に気がつく面白い読書体験だった。