読書猫 "カシタンカ・ねむい 他七篇" 2026年3月23日

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2026年3月23日
カシタンカ・ねむい 他七篇
カシタンカ・ねむい 他七篇
チェーホフ,
神西清
(本文抜粋) “おばさんは、いつか、これと同じことが、自分の身のうえにも起こるような気がした。つまり、いつか自分もまた、なぜだか知らないけれど、こんなふうに目をつぶって、足をのばして、口をあけるだろう。そして、みんながおそるおそる自分のすがたに見入るだろう。” (「カシタンカ」より) “「はじめのうちは可哀そうな気がしたんですけど、今じゃあの人が羨ましくなりましたわ。あの人は、もう大盤石で、何が来たってびくともしませんものね。けれど、ねえ、ヴォローヂャ、もっとほかの途があの人にはなかったものでしょうか? 一体、生きながら自分の身を埋めてしまうことだけが、生の問題を解くことなんでしょうか? それじゃまるで死も同然で、生じゃありませんわね。」” (「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」より) “時に一種の博愛主義に見あやまられがちのチェーホフの温かさとか、しみじみとした情愛とかいうものは、実は深い知から生まれたものであることを忘れてはならない。彼は何も人間が可愛いかったのではない。真実が可愛いかったのである。” (「チェーホフの短篇に就いて」(神西清)より)
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