
Moonflower
@Moonflower0226
2026年3月27日

ぼくの伯父さんの休暇
ジャン‐クロード・カリエール
読み終わった
かつて読んだ
7月23日
〜
パリ--8月6日
【感想】
ジャック・タチによる同名映画の小説版。
著者は名高い脚本家ジャン=クロード・カリエールで、イラストをつとめるのは映画監督でもあったピエール・エテックス。
映画を見たことのある人は、本作の完璧と言うほかない小説化に驚嘆すること間違いなし。あのすっとぼけた視覚的ギャグまたギャグを、かくも豊かに言語化できるものなのかと舌を巻く暇もなくゲラゲラと笑わされてしまうのだった。
その文章を補完するというより、文章に拮抗する(ときに凌駕する)ほど雄弁なのがイラスト。これがまた映画の世界観と完全に地続きのモダンかつユーモラスなイラストで、この絵柄でのアニメ化を熱望させられてしまうほど。
また、本作の素晴らしさは話者の設定にある。妻の後ろをくっついていくだけの初老の男性なのだが、彼がユロ氏に惹かれていき、はては求めていく過程がとても自然で、彼のそのときのテンションが文章にきれいに反映されているため、こちらもそのノリに感染させられてしまうのだ。それがとても楽しかった。
イラストが好きなのでたびたび手にしていたけど、通読したのは15年ぶりくらい。映画が見た後、見る前、どちらに読んでもいい。最高に楽しい。