
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2026年3月28日

国境廃絶論
ルーク・デ・ノローニャ,
グレイシー・メイ・ブラッドリー,
柏崎正憲,
梁英聖
読み終わった
お風呂読書
@ 自宅
〈国境廃絶は、究極的にはいかなる革命的政治のプログラムにとっても中心となるだろう——それを理解できないなら、私たちは生きるに値する未来を想像しようとする闘いにおいてすでに敗北してしまっている。〉(203頁)
二つ目の幕間劇も読み終わる。そしてもう一度「日本の読者のための解題」もさらっと目を通す。この本をどのように日本で役立てたらよいかにかかわる厄介な問題など、向き合うべき課題は多い。〈より厄介な問題は、本書が批判するシティズンシップ闘争が欧米諸国の市民社会で勝ち取った反レイシズム規範も、それが国家に制定させた公的な反レイシズム法制や政策も、日本にはそれらさえ存在しないということだ〉(239頁)。〈日本で廃絶のレイシズムを創出するには、東アジアは場所を移す権利が地球上で最も国境によって制限されている地域の一つであるという、厳しい歴史的現実を直視する必要がある。〉(241頁)
それでも著者らが書くように〈希望とは、不可避だとされることの拒否である〉(195頁)のであれば、〈可能なるユートピアを思考する想像力〉(243頁)を闘争の現場で培い、あるいは取り戻さなければならない。解説でも引用されている以下の一節はとても胸に響いた。
〈歴史とは自由自在な拍子でくりひろげられるのであり、そして危機の時代にはものごとが速度を上げるものだ。そのようなときには、どのような下部構造(インフラストラクチャー)が、どのような関係が、どのような常識のかたちが、困難な時代においても想像することと闘うことをやめなかった人々によって発展させられてきたのかが問題となる。〉(194頁)


