

JUMPEI AMANO
@Amanong2
文鳥の世話人/編集者。2025年3月からの記録(書籍がメインで漫画は一部のみ)。自分の仕事は「はてなブログ」にまとめています。
- 2025年5月25日まだ読んでるお風呂読書第四章読み終わる。 計画移民、集団就職、結核患者の本土送り出し事業。〈土地から立ち退きを迫られ、「過剰人口」とされた人びとは計画移民として沖縄を離れ、残された人びとも、国家福祉の対象となるためには、自己規律し、戦中の経験を国家への忠誠を証明するための犠牲の経験として語り直す必要があった。/復帰の日が近づくにつれ、沖縄の思想家たちの文章は、国民統合の瞬間を祝うのではなく、むしろ死への恐怖に満ちたものになっていった。〉(266頁) 川満信一の「沖縄ではその『死者』としての位相からすべてを発想するほかないのである」という言葉や、友利雅人の「あまりに沖縄的な〈死〉」という表現が最後に重くのしかかってくる。次が最後の章。いよいよ。
- 2025年5月25日
- 2025年5月25日
- 2025年5月25日
- 2025年5月25日
- 2025年5月24日読み終わった就寝前読書最後まで読む。「はじめに」で示された以下の疑問への答えが示される。 〈差別された人が、傷つけられた自尊心をなんとか守りたいと思った時、同じような境遇にある人たちに対して、居丈高になったり、意地悪になったりすることは認められるのか。/あるいは、自分が「差別されている集団」に所属していたとして、その苦しみから逃れるために「自分だけは違う」と言ったり考えたりすることは許されるのか。〉(17-18頁) さしあたりの結論を見て、嗚呼、荒井さんの本だなぁ、とにんまりしてしまった。 それにしても、第八章〜第一〇章の北條民雄の日記の読み解き、より正確には『全集』及び『定本』に収録された日記と原本(自筆本)とを比較しながらの読み解きが、とても面白かった。 北條にとって「作家」の条件とは何だったのか(第八章)、日記には何が、どのように書かれていたのか(第九章)、療友であり親友でもあった東條は、なぜ日記を書き換えたのか(第一〇章)。 テクストをつぶさに読み込むだけでなく、それが書きつけられた物や筆跡にも目を凝らす姿勢に、やっぱり荒井さんだなぁ、と嬉しくなる。 当初は結構、この本の「ですます調」の文体がやさしすぎる気がしていたのだけど(最初の何章かは基本的な解説パートが続くこともあり)、日記パートに辿り着く頃には、この文体は北條にかけられた〈崇高〉のヴェールをはがし、人間として向き合うために選び取られたものだったのかもしれないと、納得できる瞬間があった。 〈大切なのは、一人の人間が見せる振れ幅をきちんと捉えることでしょう。〉(230頁) 北條の振れ幅を知ることを通して、自分という一人の読者の中にある振れ幅をも大切に思える読書となった。 余談:第15回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」の受賞スピーチで、荒井さんが以下のように語っていたけど、第一〇章の最後のほうの想像力の働かせ方には、こういう地道な経験が根底あるのでは、と思ったりもした(このスピーチは柏書房のwebマガジンで読めます)。 〈ハンセン病療養所では「昔の患者の言葉を書き写す」ということを、よくやっていました。私自身、昔の患者の残した言葉とどう向き合っていいのか分らなかったので、とにかく「書き写す」ということをしました。昭和初期の患者の手書きの原稿用紙が800枚くらい出てきたことがありました。それを一文字一文字、ワードファイルで書き写しました。[...]とにかく、患者の言葉をなぞることからはじめたのです。〉(「かしわもち」2022年5月2日より)
- 2025年5月24日
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- 2025年5月23日
- 2025年5月22日
- 2025年5月22日
- 2025年5月21日まだ読んでる就寝前読書第三章はじめにを読む。 この章は「帝国を架橋する」と題されている。〈占領下沖縄とハワイ、さらにその他の地域を多面的・多層的に結びつけていた「トランスパシフィックな『援助・救済』の回路」を分析する〉(148頁)ために援用されるのが、「軍事化された潮流」という概念(セツ・シゲマツ&マース・カマチョ)。点と点をつなぐ「ネットワーク」ではなく、流動性そのものを表す「潮流」という用語が使われるのが面白い。そこに著者は「医療化」という視点も加え、一見矛盾した力学が手を取り合いながら同時進行したことを明らかにしようとする。なぜ「回路」という用語を援用するのかも興味深いところ。 他にも、沖縄とハワイの歴史的軌跡の類似、ハワイの沖縄系アメリカ人の両義的な役割など、冒頭からすごい情報量。この章もとても勉強になりそう...
- 2025年5月21日
- 2025年5月20日
- 2025年5月20日
- 2025年5月19日
- 2025年5月18日
- 2025年5月18日
- 2025年5月18日フェミニスト現象学入門中澤瞳,宮原優,川崎唯史,稲原美苗読み終わった読み始めた図書館本自宅勉強のために取り寄せ。理論や方法や全体の感じを掴むためにさっと目を通した。買って家に置いておきたい気もする...
- 2025年5月18日
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