
May
@May_05
2024年8月31日

さみしい夜にはペンを持て
ならの,
古賀史健
読み終わった
こころの本棚
「13歳から読める『自分との人間関係』を構築できる本」とのこと。
うみのなか中学校に通うタコジローが、ヤドカリおじさんと出会って日記を書きはじめる、というストーリーを通して、自分と向き合う方法がとても丁寧に説かれている。
ヤドカリおじさんは、口下手なタコジローの話にじっくり時間をかけて耳を傾け、一緒に考え、わかりやすい言葉で答えてくれる。
私も、こんなふうに自分の話を聞いてくれて、こんなことを教えてくれる大人に出会っておきたかったな、と思った。
私にとっては、この本が「ヤドカリおじさん」になってくれた。
そしていつか私も、誰かにとっての「ヤドカリおじさん」になれるといいなと思った。
これは、いつか自分も誰かにとっての「ヤドカリおじさん」になれるといいなと思える、大人向けの参考書でもある。
考えを言葉にすることとか、書くことって、すごく面倒くさい。
けれど、それこそが自分と向き合い、自分を知るための一番の方法だ。
ことばのあかりに照らされた階段を、どこまでも降りていく。自分の意思で。
私も日々の献立やタスク管理のついでに7年ほど日記を書き続けて、なんとなくだった目的と意味の輪郭線が、この本を通してくっきりと見えた。
今の自分が書く日記の向こうには、未来の読者である自分がいる。
その意味がわかると、日記を書くのが苦ではなくなる。
私が続きを読みたいから、私が書く。
さみしい夜にはなおさら、さみしくなくても、ペンを持ち続けよう。
それは自分の頭で考えること、答えを出すこと、
自分を知り、向き合うということ。
