そばくん "ほんとうのことを書く練習" 2026年3月31日

ほんとうのことを書く練習
📙------------------------------------📙 私たちは日々、無意識のうちに「誰かに読まれること」を意識して言葉を選んでいる。SNSでは、バズるための言葉や、自分を良く見せるための「厚化粧」をした文章が溢れている。そんな中で本書は、「ほんとうのことを書く」とは、技術の問題ではなく、自分を愛し、自分との信頼関係を築くプロセスであることを言っている。 特に印象的なのは、「個性を消して、消して、残ったものが自分の個性」という考え方。私たちはつい、何か特別なアレンジを加えたり、着飾ったりすることで自分らしさを出そうとしてしまう。 「アレンジを加えて自分らしさを出すのではなく、余分な所は取り払う。最後まで削りられなかった部分が本当の自分」 書くことを難しくしているのは、他者の目線を気にした厚化粧。子供の頃のように、ただ感じたことをそのまま言葉にする。その純粋さを取り戻すためには、まず自分自身が「何を感じ、何に惹かれているか」という心の動き(=ほんとうのこと)に敏感にならなければならない。 また、ほんとうのことを書くためのステップである日記について、嫌なことを書くと記憶にこびりつくようで避けてしまいがちだが、「排泄と同じ」と表現している。 負の感情を外に出さずに溜め込むのではなく、書いて「捨てる」ことで心を守る。 どんな格好悪い自分をさらけ出しても、自分だけはそれを受け止める。「何と言っても受け止めてくれる」という実感こそが、自己肯定感の源泉になる。 「書くことがないなら自分にインタビューする」自分を一人の大切な対話相手として扱う。 養老孟司氏の言葉を引用した「情報処理とは五感で感じたことを言語化すること」という一節によると、現代ではAIが流暢な文章を書くが、AIが行うのはあくまで既存の情報処理に過ぎない。 「まだ情報になっていない自然のものを、書き手の心身のみで受信する」。これこそが人間にしかできない「書くこと」の醍醐味。身心が動き、外の世界と関わり、そこで得た刺激を自分のリズム(文体)で綴る。その心地よいリズムこそが、読者の心に届く「ほんとうの言葉」になる。 📙------------------------------------📙
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved