
阿雁燈
@sk88p
2026年3月31日

読み終わった
哲学とはどのような営みであり、その営みに身を置く著者が日頃何を考えているのかの一端を垣間見ることができる。前半の新聞連載部分と後半のバラエティパック的部分とでは、トーンこそ同じものの、後半部の方がよりトピックを深く掘り下げており、とりわけ2つの文庫本解説は、その文庫本に付加価値を与える出色の読み物である。
ところで僕は野矢茂樹『無限論の教室』をたしか高校生の時に読み、強く感銘を受けて、同書がその後の人生のターニングポイントになったと言っても過言ではないと思っている。同書を普及しようと知人に中ば無理矢理貸し付けて、返却されなくてもまた買い求めるくらい良い本なので、ぜひ多くの人の目に触れてほしいのだが、なぜそこまで良い本だと思うのかというと、本書で展開されている、哲学とはモヤモヤしたものを心の中に飼い続けることであるという姿勢がそのまま反映されているからなのではないかと、本書を読みながら思った。

