
碧衣
@aoi-honmimi
2026年4月1日

夢伝い
宇佐美まこと
読み終わった
突然執筆が出来なくなった小説家の夢を伝って出てくるもの。
表題作をはじめとした11編の怖ろしくも不思議な話たち。
自動車事故に遭った恋人の彼女視点で物語が進む「水族」は
作中の違和感に気づいてたのに見抜けなかったのが少し悔しい。
「沈下橋渡ろ」では因果応報、命は命をもって返す容赦も忖度もない神の怖さを感じた。
母親を亡くした少年と恋人を刺した少女が愛の裏側で育てていたものと、それに気付かせたきっかけとなるものを描いた「愛とは見分けがつかない」、感染症禍の中で生まれた新たな価値観とAIの発達を用いたSF的な一作「果てしなき世界の果て」、人生の選択の中で「選ばなかった側」の世界が出現する「母の自画像」
本心や欲望や罪悪感が特異な形になって現れる。人の中に隠されていた身に覚えのあるそれらに対して私たちは恐怖を感じるのだろうか。



