毎日の繰り返しは、きらきらした奇跡みたいなものでさえ、無色透明のあたりまえのものにかえてしまう。そうして、あのとき、もっとしっかりと味わっておけばよかったとおもうことがどんどんと積み重なり、これでいいのだろうかと立ち止まることさえできずにまた今日が過ぎていく。子の寝息をききながら本を読み、夜ねむるまえに、明日こそはと胸に誓う。明日こそはもっとこころにゆとりをもって、「かぁか、かぁか」と手を伸ばし、抱きついてくるあなたに、大好きだけを伝えたい。ちょっと待って、という言葉は封印して。私は強くなるよ。たくさんたくさん強くなるよと、中川さんの言葉を読みながら誓ったのでした。 P.59「きみがただここにいるって奇跡を、少しでも忘れていて、ほんとうにごめんね。これからまた、毎日切実に楽しく全力で愛して生きるから。長い宇宙の時間の中のほんの少しのまばたきみたいな時間。」 メリークリスマス。来年は一緒にケーキを食べれるといいな。