
しをに
@remnkkswn60306
2026年3月15日
マロニエ王国の七人の騎士(10)
岩本ナオ
読み終わった
先月の遡り記録。10巻まで一気に読了。初岩本ナオ作品。
序盤はじわじわと端に滲んで浸っていくような不穏に身構えながら読んでいたけど、これは柔らかな祈りが届く御伽話でもあるんだなと気づいて途中で肩の力を抜いた。
ただそれは、届かないかもしれない、離れて消えてしまうかもしれない、という不安自体が打ち消されたということではなくて、空っぽに対する不安や恐れが切実なものとしてそこに存在することを肯定した上でのこと、というか。
逃れ得ない足元そのものとしての空虚があるから、瞬間瞬間でほっと息を吐いて誰かの手をとる点の記憶が熱を宿すんだという、そういうバランスに見えてかなり好き。
不穏のバラ撒き方と、こちらをそのままストレスに晒し続けない巻き取り方のバランスが上手いなぁ。10巻で4人目の途中と考えると、順当に折り返しくらいなのか。続きも他の作品も読みたい。
私が好きだと言う作品は全部そうなんだけど、間の取り方が独特で好き。自分だけの、他者には手を入れられないような間合いを持ってる作品が好き。そしてやっぱり、説明が足りないくらいの作品が好きだ。