nogi "悪と全体主義" 2026年4月7日

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@mitsu_read
2026年4月7日
悪と全体主義
悪と全体主義
仲正昌樹
そもそもアーレントに興味を持ったのがこの本の元になっている100分de名著の全体主義の起源のシリーズだったのと、大学時代に教養科目で取った講義で仲正先生の本を読んだ記憶があったので買って積んでいたのだけど、100分de名著が元なのでとても読みやすかった。今読んでよかった。 p.122 〝「大衆」は国家や政治家が何かいいものを与えてくれるのを待っているお客様です。自分自身の個性を際立たせようとする「市民」に対し、「大衆」は周りの人に合わせ、没個性的に漫然とした生き方をします。 しかし、平生は政治を他人任せにしている人も、景気が悪化し、社会に不穏な空気が広がると、にわかに政治を語るようになります。こうした状況になったとき、何も考えていない大衆の一人一人が、誰かに何とかしてほしいという切迫した感情を抱くようになると危険です。深く考えることをしない大衆が求めるのは、安直な安心材料や、分かりやすいイデオロギーのようなものです。〃 p155 〝人間、何かを知り始めて、下手に「分かったつもり」になると、陰謀論じみた世界観にとらわれ、その深みにはまりやすくなります。全体主義は、単に妄信的な人の集まりではなく、実は「自分は分かっている」と信じている(思い込んでいる)人の集まりなのです。〝 p214 〝しかし、言語を介して他者の意見を知り、自らの世界観を多元化する努力を疎かにしてしまうと――つまり、そんなに考えなくてもいい、教養なんてなくたっていい、難しい問題について議論しなくたっていい、人間として生まれただけですばらしい、というような態度を取っていると――全体主義の単純化された世界観に感染しやすくなります。〃 「当たり前やろ(分かってるよそんなの)」と思ってることこそが、そうやって無思考的に生活を営んでいることが、あちこちに不意にあいている(そうだと意識すらしていない)平凡な悪への落とし穴に落ちるきっかけなのだということを、自分も常にその入り口に立っているということを忘れずにいたい
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