
fish
@ghoti
2026年4月8日
アルジャーノンに花束を〔新装版〕
ダニエル・キイス,
小尾芙佐
読み終わった
読んだ本は昭和58年第11版発行の古い本。訳者が同じだったので取り敢えずこの新装版を選択。
文章だけでチャーリイの変遷が手に取るようにわかり、彼の苦悩や境遇に感情移入できた。
知能が高くなって、過去の自分に対する仕打ちや自分を実験動物のように扱うニーマー教授に憤り、他者を見下すようになるチャーリイ。
知能が元に戻り、アルジャーノンに花束を供えてやってくれと追伸に書いているチャーリイ
どちらも同じ人物なのにここまで情動が異なるのは知能の変遷によった思考の変化なのだろうか?
個人的には知能が上がった彼は知能に対する感情の成長が不十分で寛容さや思いやりの欠けた自己中心的な状態になっていたのであって、本当は誰にでも愛を与えることのできる人物だったのではなかろうか。
笑いものにしていたチャーリイが賢くなったことに劣等感を抱いたパン屋の面々が、チャーリイを追い出す場面。
頭が良くなることで幸せになれるわけではないし、人間関係をうまく運ぶことができないと知った。そして本当に人として大事な部分は知能ではなく相手のことを思いやり、労わることだと感じた。しかし、笑いものにされていたチャーリイと普通の人のようなあまりに知能が乖離している2者が同じ生活を送るのは難しく、区別された方がどちらにとってもいいと考える。