
pamo
@pamo
2025年3月17日

インドの食卓
笠井亮平
読み終わった
感想
実は「カレー」はインドの言葉ではない…。その衝撃の事実から、あまりにも広く、あまりにも歴史と宗教が入り乱れ、極彩色のごとく多様なインドの食文化が見えてくる…!
カレーとは、インドを統治したイギリス人たちの食卓向けに、手軽にインドのスパイスを調合した調味料を「カレー味」と名付けたもの。現地にはカレーという食べ物はない。日本で言うところの《酒、醤油、みりん、砂糖、だし》の味付けを一括りにネーミングしたようなものだろうか。でもこれらの調味料で生まれる料理はおひたしからすき焼きまで多種多様だし、米も麺も餅もあって当たり前。
カレー、ビリヤニ、チャイなどのお馴染みのインド料理から、食肉や飲酒といったヒンドゥー教でのタブーの実態、そしてインド中華という最近のトレンド、さらには日本で味わえる本格インド料理の情報(どうしても首都圏中心なのは残念だけど)まで。
なにより、これを読んだとしてもインド食文化のなかのごくごくご〜〜く一部しか知れていないのだという実感が「インドの食って広くて深い!」と思わせられる。