
読谷 文
@fumi_yomitani
2025年3月17日

吹きさらう風
セルバ・アルマダ,
宇野和美
かつて読んだ
灼熱の荒野で偶然出会った、牧師と自動車整備工、その娘と息子である(らしい)少女と少年の4人。やがて迫り来る嵐と共に、大きく吹き荒れたかと思うと、一瞬にして変わってゆくそれぞれの運命。
たった一昼夜足らずの時間の流れの中に、各々の濃密な人生が描かれていて、読後の余韻が一向に冷めない。読者は訳も分からないまま、大きな嵐に巻き込まれ、もみくちゃにされた挙句に放り出される。そんな作品だった。
大好きな『赤い魚の夫婦』(グアダルーペ・ネッテル)の訳者さんということで、本書を目に留め読んだが、間違いなかった。これからもたくさんの良書をご紹介して頂けるよう期待しております。

