
うゆ
@otameshi_830
2026年4月9日

シェイクスピア全集 14 (14)コリオレイナス (ちくま文庫)
W.シェイクスピア,
William Shakespeare,
松岡和子
読み終わった
古代ローマの貴族で武人のコリオレイナスと民衆と、どっちもどっちでどう考えていいかわからず読んでいた。多分それで良いのだと思う。どちらかがすべて正しいというわけでもないし片方が悪で片方が善というものではない。ローマが王政から共和制にうつるあたりの話らしいけど日和見で国を守る力もないのに口ばかりの民衆の様子を見ると「衆愚政治に陥りやすい民主主義」という言葉がそのまま頭に浮かんでくるし、かといって類まれなる武勇で国には絶対に必要なリーダーであっても民衆を蔑みバカは黙って従っていろとばかりの独裁的な男も…うーん。シェイクスピアの筆がどちらにも肩入れしていないのが、読んでいて身の置きどころに少し迷った原因なのかもしれない。
影の主役はコリオレイナスの母なのかな。マクベス夫人であり三人の魔女であり…踊らされやがて果てるコリオレイナスは哀れな役者。オーフィディアスの闇い執着と執念にもっとスポットが当たれば現代のミュージカルにしてもウケそう。
解説が河合祥一郎さんで、これもまた良かったです。

