紫嶋 "天龍院亜希子の日記" 2026年4月9日

紫嶋
紫嶋
@09sjm
2026年4月9日
天龍院亜希子の日記
これはまず、あらすじ紹介文が悪いというか誤解を招くというか……。 「元同級生のブログに綴られていたこととは——」と煽るような文言になっているが、作中でこのブログの存在や内容が物語に深く関わってくることはなく、主人公にどんな影響を与えているのかも明確ではなく、そもそもブログ文もちらほら意味深な演出のように合間に挟み込まれるだけ。決して何かミステリーや謎解き要素があるわけではない。 主人公の過ごす日々へ対する暗喩や皮肉だったのかもしれないが、何のために存在していたのかイマイチ印象に残らなかった。このブログがなくても、成立する小説だったような。 タイトルも、確かに「このタイトルでこの内容なんだ!?」という驚きにはつながるかもしれないが、肝心の天龍院亜希子という人物やブログが物語の装置として不完全である以上、「逆に何でだよ…」みたいな腑に落ちなさの方が勝ってしまった。 希望の話だ!という売り文句もあるようだが、はたから見ていると「なんとなく普通の枠に収まるように生きてる男が、なんとなく仕事が多忙でしんどくなりつつも、なんとなく結婚もイイ感じになりそうだから、なんとなく未来も明るいカモ!」という話でしかなく…。 これが若者のありのままだ!と言われると、そうなのかなぁ、まぁそうなのかもしれないけどなぁ…。 浮気して同僚と複数回ラブホに行くようなやつが、その事実を棚上げにして勝手に見出した希望に読者として何故共感せねばならないのか?としらけてしまった。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved