碧衣 "大鞠家殺人事件" 2026年4月10日

碧衣
碧衣
@aoi-honmimi
2026年4月10日
大鞠家殺人事件
昭和20年戦時下の大阪船場で化粧品商として富を築いてきた『大鞠百薬館』で起きた連続殺人事件。 神隠しにあった創業者の長男、店に現れた日露戦争時の軍服を着た謎の男、真夜中の廊下で踊る小鬼の目撃談。 事件発生前に起きたこれらの出来事が意味することとは─。 事件の後すぐに空襲で謎解きどころではなくなってしまい事件の結末を心配した。 その後の探偵登場の流れは無理矢理な感じが否めなかったけど、探偵談義の締め括りのある人物の登場には感情が昂ぶった。 国のために自由を許さず国民に命を捧げさせる時代。それ以前から人生の選択を既に決められていた商家の子供たち。幼い頃から店に仕え、半ば飼い殺しにされる丁稚たち。 今を生きる私には想像も出来ない世界を生き延びるために起こしたことが招いた悲劇。実際に多く存在したそれらの人々に思いを馳せる。 余談だが、前回2段組みの本を読み終えて安堵した矢先に本書も2段組み仕様になってることに思わずド肝を抜かれた。しかも、図書館の貸出期間が結構ギリギリに迫っていたものだから尚更。 なんとか当日に読み終えて返却も済ませられたので一安心。
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