村崎
@mrskntk
2021年4月22日

レースの村
片島麦子
「レースの村」は表題作を含む四作からなる短編集。帯には「綻びのできたレースのように繊細で不可思議な世界を紡ぎだす四編の物語。」とある。この、「綻びのできたレースのように」以上にこの作品たちをあらわすことばってあるのか……と、読み終わった今この文言を見て、感嘆たる思い。
レース、それは繊細で綺麗なもの、うつくしいもの、ついふれたくなるもの、眺めていたくなるもの。そういうものにできた綻び。それはちょっとした不穏分子だけれども、その綻びに重点を当てるのではなく、綻びを含めたレースの世界観を俯瞰的に描いている、そんなふうに感じる作品群だった。
「幽霊番」いちばん好きだった。