
村崎
@mrskntk
- 2025年8月20日
- 2025年8月19日宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら辻村七子,雪広うたこ読み終わった
- 2025年8月13日太宰治賞2025筑摩書房編集部読み終わった太宰治賞、好きな賞のひとつ。 決して派手ではない人々の生活を、奥行きを持って書かれている作品が多いと思う。 受賞作「フェイスウォッシュ・ネクロマンシー」(前田知子) 洗顔料と息子の唸り声が条件になって亡くなった祖母が幽霊となってあらわれる。話すこともなくそこにいる祖母や、どこか受け身でいる生活のもろもろ。 スンドゥブうどんの誤発注とか洗顔料をつかった思いもよらない降霊術、切実さとおかしみが大げさでない塩梅でずっと描かれていて不思議な映画を観てるみたいだった。読み終わってからタイトル見るとじわじわ〜と沁みてよい。フェイスウォッシュ・ネクロマンシー、本当にこのとおりのタイトルでふふふってなる。 候補作「地下世界の俄雨」(蒼生行) 好きだった〜〜〜〜〜キャバクラの送りの仕事をするクコ、推しキャバ嬢のモモカ。絶妙なバランスで成り立っていればいるほど、いま自分が置かれている状況や立場が揺らぐことは怖いし不安、その気持ちすごくわかる〜〜〜友だちになりたいという切実な気持ちがすごく強く伝わってきて終盤はかなり胸がぐっときていた。 蒼生行さん、昨年も本賞の最終候補に残っていて、そのときの「フォルムレス・ヒール」もすごく好きだったのですが、そこに生きている人たちのそのときの行動をそのまま描いているかんじが、とても好きです
- 2025年8月11日一次元の挿し木松下龍之介読み終わった
- 2025年8月10日
- 2025年8月7日
- 2025年8月1日読み終わった創刊30周年記念号!とくに好きだった作品 朝井リョウ「三十番目」おもしろい。大コンテンツ時代においてネタ被りを避けるため、古今東西あらゆるコンテンツを倍速で吸収、なにを考えても「あれと被ってる、被ってる、被ってる……」 何十年後も純粋に「作品」に感動し続けたいけれども、はじめて以外のときでも。 「こんなんなんぼあってもいいですからね」とネタ被りの違いは一体どこにあるのだ 河﨑秋子「こひつじメリー」クリスマスに食べられるように適正体重まで育てられるメリー。子どもが懐いて食べたくない!というある種お決まりのパターンからの、ぞっとするような爽快なような話。河﨑秋子さんの動物を人間のものとして書かないところが本当に好きだ 佐原ひかり「世界を救ったことがある」 異世界転生、完全に「佐原ひかり流」でよかった……!!! 30年前、異世界エーデルートで世界を救った朝子。エーデルートでいえば1年、だけど朝子の世界では30年ぶりに第三王子イオと再会するけれど朝子も40歳をすぎているのでかなり冷静な再会。ひとりの「人生」というのは小さくも大きく、起きる物事はときに理不尽で壮大。自分の体と生きている唯一さ、よい。 西加奈子「30の春子」めっちゃ好きだ〜〜〜〜当たり前のように繰り広げられてきたこと、いまさら疑ったりする機会ってじつはなかなかない。それこそ他人から指摘されないかぎり気づきにくい。でも気づかないままでいるより気づいて剥がして自分を見つけてゆくほうがいいと思う。 宮島未奈「紗南ちゃんの便せん」こどちゃ大好きな私が大歓喜〜〜〜〜〜〜!!!!!なんと言われようと平成のあのころのこと何度でも思い出して懐かしんで愛おしみたい。17時半からはじまる日曜日……りぼんを買いに本屋へ出かけた月に一回の習慣……そうだりぼんは400円だった……安いな……付録もついてて…トランプの付録がめっちゃ好きだった…最近プリクラが500円になってびびったけどそれでも500円なら良心的だねって関係ないことを思ったり。プリント倶楽部は200円だった気がする 山内マリコ「もう三十代ではないことについて」山内マリコさんの作品を読むと最後に心がふっと軽くなる、あの感覚がすごく好きだ。嫌なこともいとしいことも同じ温度で存在している、そっと未来にあかりを灯してくれるようでずっと読んでいたくなる。 米澤穂信「世界を変えた三十人とラストプリンスタンディング」30の使い方がいちばん好きかも!うまく言えないけどよかった、読後のさみしさ…いきなり30年が経過するわけはなく、たしかに自分の30年がある 北沢陶「黒木くんの言う通り」30の物語とはべつの創作、ホラー。ホラーと知らないまま読んで、エッこわい…?これは怖い話…?こわい……!!!ってなった。 黒木くんがなんと「声かけ」したのかわからない、それが不気味さを増長させていてすごい。でもなんだか物悲しさもあって、すごく読ませる作品だと思った。「をんごく」気になってきた
- 2025年7月28日小説新潮 2025年6月号小説新潮編集部読み終わった生まれたての作家たち目当てで買ったけど、小特集の「酒とミステリ」もよかった〜 浅倉秋成「笑いに溶けて」 東京で飲んでいたはずの翌日、なぜか見知らぬ川の前で起きた芸人。そこは徳島。なぜ!? スマホも財布も荷物も全部ない!そして記憶もない!わずかな手がかりを頼りにおとずれた店をひとつずつ探しながら、夜の生放送までに東京まで戻る……最後は…笑わないよ!
- 2025年7月23日夏鳥たちのとまり木奥田亜希子読み終わった
- 2025年7月6日サンショウウオの四十九日朝比奈秋読み終わった
- 2025年6月29日
- 2025年6月29日流星と吐き気金子玲介読み終わった恋愛なんてしたくないよ〜〜〜😭😭😭ていうか恋愛で我を見失いたくないよ〜〜〜😭という気持ちになる短編集 でも恋愛ってなぜか我を忘れがち見失いがち、なんで…!? 恋愛って相手がいないとできないけど、究極自分自身に恋愛してるとこある…… ロマンスでエモなシチュエーションをすべて「嫌愛」にしてしまう、なんかもし自分が恋愛して夢中になる期間があったら冷静になるためにこの本を読む
- 2025年6月28日人魚の嘆きねこ助,谷崎潤一郎読み終わっため〜ちゃくちゃよい。絵がとにかく美麗だ… 貴公子のクズっぷりが気にならなくなってしまう…… とくに人魚の商人が!良! 本文のフォントもすごく好きなやつだ〜〜〜 ややとっつきにくさのある近代文学もこうして絵と一緒に楽しめると情景が想像しやすくてより世界観に入り込めるな〜 それにしても谷崎潤一郎の文章はうつくしいな〜
- 2025年6月28日現代思想 2021年9月号 特集=<恋愛>の現在 -変わりゆく親密さのかたち-永田夏来,深海菊絵,清田隆之,石井ゆかり,菊地夏野,谷本奈穂,高橋幸読み終わった異性愛、同性愛、アセクシュアル、アロマンティック、ポリアモリー、ラブコメロマコメ、メンヘラ、ファッション誌から見る恋愛の文化、結婚など、さまざまな視点からの恋愛について(あるいは恋愛以外について)の論考。2021年の現代思想なので、現在はさらにまた変化している状況もあると思うけど、ロマンティックラブイデオロギーは崩れてきていて、でも一方でその枠組みから外れる生きづらさやりにくさもまだ一定にあるよな〜と思った。 結局「恋愛」って決定的なものがなくてあやふやすぎる、恋愛ってなんなんだ。どうして「これは恋愛だ」と思えていたんだろう
- 2025年6月27日
- 2025年6月23日宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛辻村七子,雪広うたこ読み終わった
- 2025年6月20日凍土二人行黒スープ付き雪舟えま読み終わった再読再読!大好きな本。短編集。 「とても寒い星で」 家の声を聞く仕事をするシガと雇い主から逃げてきたクローンのナガノの二人行、とても寒い星で飲む黒スープがあたたかい。仕事ができなくなっても、なにもできなくなっても、このふたりはただずっと互いのそばにいて旅を続けてゆくんだと思うと、うつくしい愛すぎて泣けてくる。 「シールの素晴らしいアイデア」 前に読んだときはあまりピンときていなかったけど、今回あらためて読み直したらすごく好きになった。助けたいと思う人、自分が助けられる人/その人以外の助けられないたくさんの人たち、本来そこに違いはないのになぜ自分はこの人だけを助けてしまったんだろうという、ままならない優しい人の話。 だれでも、だれかの大切な人であってほしい。だれかの大切な人になるには、だれかを大切にしてゆきたい。 「徐華のわかれ」 言葉のない異種間で育まれるもの、それはもう〈運命〉であるよ… この話を読んだら「恋シタイヨウ系」の水星もすぐに読みたくなるね 寒い星で溶けた魔物が生まれ変わって、違う星で今度は同じ種族として生きるんだよ…最高か カシワイさんの装画、そして挿絵が本当に好きすぎる、凍土の舞台にふさわしい真っ白であたたかくて切ないふたりの姿に胸がいっぱいになります 帯の 〈ひとりでも生きられる ふたりならもっと生きられる〉 こんなにこの作品をあらわす言葉ある…!? もっと生きてほしい一生いきてほしい
- 2025年6月18日烙印の名はヒト人間六度読み終わった
- 2025年6月18日あなたのための短歌集木下龍也読み終わったこれからも生活してゆく勇気をもらえるような一冊、みんなどこかで生活してるんだ 〈二十年前の記憶の静止画を持ち寄り冬の映画をつくる〉 〈見開きにひかりを受けるとき本は手元に灯るふたつめの月〉
- 2025年6月11日愛じゃないならこれは何斜線堂有紀読み終わったこじらせ激重感情だいすき〜〜〜〜 好きになってしまった男のためにそれまでの自分の趣味を全部捨てて相手の趣味に寄せる、自分をなくしてまで運命を手に入れようとする覚悟ガンギマリの「健康で文化的な最低限度の恋愛」がいちばん好きだった。「最低限度」が無限大すぎる 愛じゃないならこれは何、短編集を総括するようなタイトルぴったり
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