むくげ "君の話" 2026年4月14日

君の話
君の話
三秋縋
読了後、心に深い傷を負った。わたしの人生において優れた青春というものが存在し、物語に対する共感で落ち込んでいるわけではない。わたしの人生に優れた青春なんてものは存在せず、少しの嫉妬、憐れみ、多数の羨望、また物語が非現実であることへの諦観などから激しく落ち込んでいる。奇しくも、主人公たちの義憶に対する感情と近しいのではないだろうか。 また、義憶の設定における一側面について、作者の三秋縋さんが著す物語との類似性を感じざるを得ない。義憶が現実の思い出に添え木のように(継ぎ目がわからないように気遣いながら)付け足すものだとすれば、『君の話』という作品も、現実に即する世界観に少しのSF要素(ファンタジーかもしれないが)を付け加えた舞台の上で物語が進行していく。 『君の話』のほかには『恋する寄生虫』を読んだことがあるぐらいなので、心に余裕があるときにもっと読んでいきたい。
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