
綾鷹
@ayataka
2026年4月17日
おこさま人生相談室
小林エリカ
おとなたちの本気の悩みに、おこさまたち102人が本気で向き合う「いつもと逆」の人生相談。人気WEB連載、待望の書籍化!
「よくよく考えてみれば、年を重ねたからといって偉くなれるわけでもないし、いつも正しい答えを知っているとはかぎらない。
おとなだって悩むこともあるよね。
ひょっとすると、こどもの方が答えを知っていることだって、あるかもしれないよね。
というわけで、おこさま人生相談室、始めました。」
――「はじめに」より
自分がいかに変な価値観に縛られて物事を複雑にしているか、この本を読んで反省しました。。
子供たちの真っ直ぐな答えに励まされたり、悩みながら答える姿を想像してほっこりしたり。
自分が無駄に悩みすぎてるなと思ったらまた読みたい。
そして息子が喋れるようになったら、息子にも色々相談してみたいなぁ。
●おとなのお悩み
お別れの日が来るのが怖くて犬を飼うかどうか迷っている。
→おこさまのお答え
死んじゃうときってすぐじゃないから
●おとなのお悩み
タバコがなかなかやめられない。
→おこさまのお答え
タバコ見ない
●おとなのお悩み
小さい頃から人見知りで、人に会うのがストレス。
→おこさまのお答え
はなせないときは手話
●おとなのお悩み
父親が難病になってしまった。
→おこさまのお答え
声を掛け合うことが大事
・正直、私ははじめ、おとなの真剣で深刻な悩みを、おこさまに相談するということがうまくいくかどうか、あまり自言がありませんでした。
けれどいちばんはじめにお悩みを相談したRicoさんの言葉がその後のすべてを方向づけてくれることになりました。
「なに?もっとこどもみたいにいうと思った?」
そうです。私は心のどこかで、おこさまに、どこか「こども」らしい答えを期待していたのでした。しかしのっけから、そんなことさえ見透かされているのだ、ということを、おこさまに教えられたのでした。
あたりまえではあるけれど、おこさまだからといって、無邪気で天真爛漫ばかりとはかぎらないし、ひとりひとりが違うのです。
おこさまに出会ってゆくことは、私のなかにある「こども」という概念が、ひとつひとつと打ち砕かれてゆくことでもありました。
そしてそれはまた、これまで私が、いったいどれほどまでに、「こども」だけでなく、「おとな」、「親」、などといった概念に、らしい振る舞いに、肩書や役割に、がんじがらめに縛られていたかを思い知ることでもありました。そしてそれを知ることは、そのひとつひとつから、私自身が解き放たれてゆくことでもありました。
実際、お悩みを相談しているおとなだけでなく、私自身が、おこさまひとりひとりのお答えに、どれほど励まされ、勇気を貰ったか知れません。
基本的に心配性の私は、子育て中も、仕事中も、深呼吸を繰り返すようにしています。ポテトチップス食べ過ぎの罪悪感もやさい入りを選ぶことで薄らいでいるし、金がない心配も貯金箱のことを考えれば吹き飛ぶようになりました。
こんな具合で、現実的にも、私は救われまくっているのです。
お喋りが得意なおこさまも、じっと黙りこんでしまうおこさまもいました。
沈黙したまま、どうしても言葉が続かない、といったこともありました。
また、ときには、お答えがでなかったり、わからない、ということもありました。けれど、私にとっては、その沈黙も、答えがでない、わからない、ということもまた、とてつもなく尊いことに思えました。
なぜなら、そこには、決して言葉にならなくても、答えがでなくても、わからなくても、そのことを一生懸命、受けとめ、共に考えようとした時間が、確実にあったからです。だから、私は、ここにそれをできるだけそのままの形で忠実に書き留めようと、努力しました。
私は、おこさまの言葉を、沈黙を、絵を、絵にならないものを、おこさまとの時間を、何度も思い返しつづけています。
・この本では、2016年から2023年の東京を中心に、おこさまにお悩みを相談しています。この本が、また別の場所や時間でも、それぞれが「おこさま人生相談室」をはじめてみるきっかけになってくれたら、嬉しいです。
私は、おこさまと一緒に、生きて、共に悩みを考える、時間を持てたことが、なによりも幸せでした。これからも、私も、おとなも、こどもも、そんな時間を持つことができたらいい。
「おとな」だから、「こども」だから、を打ち捨てて、真剣に、おたがいの言葉を聞きあう、時間を共にする、ということが、こんなにも楽しくて、最高で、大切なことだったのか!と実感できるはず。きっと、ひとりひとりが、それをできるようになったら、社会も、世界も、変わることができるかもしれない、とさえ私は信じています。