
きらた
@kirata
2026年4月20日
古書奇譚
チャーリー・ラヴェット,
最所篤子
読み終わった
海外ミステリ
ビブリオミステリ
──その本は、シェイクスピアの正体を決定づける奇書だった!?
亡き妻にそっくりな百年前の水彩画を見つけた古書商のピーターは、ある日依頼で訪ねた屋敷の蔵書の中に『パンドスト』の初版本を見付ける
──この本が本物であれば世紀の大発見となる──
慎重に検証をはじめたピーターだったが、本に書かれたサインに目を留めた
癖のある“B・B”のサイン
それは、亡き妻に似た水彩画に書かれた謎のサインと共通に見える
この“B・B”との人物は誰なのか
『パンドスト』の初版本は偽書なのか?
過去と現代、稀覯書に魅せられた人々の物語が次第にひとつに束ねられて行く、喪失と再生の物語
想像してた“ミステリ”とは違いましたが、古書を巡るエンタメ作品としては楽しめました
描かれる時代は主にみっつ
①妻を失ったピーターが『パンドスト』の初版本の調査をする現代
②若きピーターが後に妻となるアマンダと出会い、関係を深めていく過去
③『パンドスト』を所有する人々を描いた更なる過去
これらみっつの時代が頻繁に切り替わるので、慣れるまでは少し戸惑いました
また、内容もビブリオミステリとしては王道なのかも知れませんが、読み手の私が欲する方向ではなく残念
本の真贋を見極める為に重ねられる調査
気弱くんと堅物ちゃんのラブロマンス
この2点に興味が惹かれる方ならば、って感じでしょうか
後半辺りには殺人事件や地下通路(?)への決死の冒険などが出てくるので、静かな雰囲気だけの小説というわけでもありませんし‥
ピーターの両親を除けば、ピーターの周りにいる人々が善良なので、変に嫌な気持ちにはなり難く、話の構成も、読み終わってみたら既定路線‥ファンタジー的な/童話の様な雰囲気、おさまるべき所に収まったって感じなので、全体的には穏やかな話のように思いました
読み手の私が、もちょい刺激だったり予想外の驚きを求める傾向にあるので、この本が想定する読者層ではなかったのだなと感じながら本を閉じました
本のルーツを探る話等が好きな方にはハマりそうです
えーとあの‥北村薫の円紫さんと私シリーズ後半の『六の宮の姫君』『太宰治の辞書』や、中野のお父さんシリーズが好きな方ならば、たぶん!
