
しんどうこころ
@and_gt_pf
2026年4月21日

不可能なもの (ジョルジュ・バタイユ著作集)
ジョルジュ・バタイユ
読み終わった
死に宿るエロス、そしてエロスに宿る神聖。
「裸体も死である」と言い放つ、確信に満ちた断言。
人類の愛欲は神聖なのか。
それとも空虚と狂気に満ちた闇なのか。
相反するはずの神聖と禁忌は、すでにひとつに溶け合っている。
本能こそが人の本質であり、倫理とはそれを覆い隠すための構造に過ぎないのではないか。
本作はそれを正面から突きつけてくる。
一種の官能的陶酔をはらんだ暴力と残忍さが、耽美的な情景をいっそう際立たせる。
バタイユはその極地に立ち、書くことで人間の内奥を露わにし、世界そのものを侵食していく。
恐ろしい。
それでもなお、破壊衝動の中に美と恍惚を見出してしまう。
その文学は、危険な香りに満ちている。






