
Sanae
@sanaemizushima
2026年4月22日

教えて!タリバンのこと
内藤正典
読み終わった
今年もタリバンとパキスタンの衝突があって、”開戦“という物騒な言葉もニュースで見たけど、イランの問題が大きすぎてかき消され、どうやら今は停戦しているようだ。
そんな感じでタリバンと聞くと物騒なイメージがある。というわけで、内藤先生の著書を読むことにした。好きなミシマ社だし、表紙も可愛い。
2012年に日本で対立しているタリバンとアフガニスタン政府側が参加して国際会議が行われたそうだ。主催者として著者がご苦労されたこともヒヤヒヤしながら読んだけれど、こういうことができるのが日本の役割なのだと強く思う。
西欧の価値観とイスラムの価値観の違いは水と油のようだと言う。ニュースではよく聞くことだが、西欧目線で語られることがあまりにも多く、イスラムの価値観を下に見たり、「このように違って野蛮だ」という語りが多い。
西欧の価値観に知らないうちに取り込まれている私たち。イスラム研究者から示される違い、彼らの価値観を知れたのはよかった。
その価値観から見えてくるタリバンは、今まで報道で見聞きしてきたものと違った組織であることに気づく。
国連の安保理が全く機能しない状況はよく知られるところであり、ロシアからミサイルを買うトルコが加盟しているNATOにも言えることだし、EUさえどこまで役にたつかよくわからないと著者は言う。
「国家がグループをつくって争うこと自体が限界に達したのです。これからは、国家の枠組みを超えて、『人として、こんなことをしてよいのか?』という問いを市民が発し続けていくことが何よりも重要です。」(p153)
正しく知る機会を損なわないように、このような良書を探していこうと思う。






