ごうき
@IAMGK
2026年4月25日
都市と星新訳版
アーサー・チャールズ・クラーク,
酒井昭伸
読み終わった
「『〈評議会〉には、こう伝言していただけませんか——ひとたび開かれた道は、ただ決議をするだけでは、けっして閉じることはできない、と』」
風邪を拗らせ1週間ほど寝込んでいたので、読むのが遅れた。この本は500ページほどあり読み始めるのが大層めんどうだったが、意外と読みやすくて面白く、読み終わるまでにそう時間はかからなかった。
さて、本作は私が初めて読んだSF小説である。純文学ばかり好んで読む私にとってSF小説は遠い存在だったが、この度友人とささやかに開催している読書会のために読んだ。これはSF小説ならではの感覚かもしれないが、終始文体からとても映像的な印象を受けた。もちろん作者固有の文体であったり、翻訳家の影響もあったりするかもしれないが、おそらくSF小説ならではのものだろうと踏んでいる。というのも、SF小説はscience fictionという名の通り、我々が視認・認識・理解できる範疇を超えて物語が展開されるからである。その中で、読み手が想像できないというノイズを避けるために、どうしても現象の全景を詳らかに表す必要があるのだろう。今まで読んできた文学作品は、どちらかと言うと書き手が書く内容を取捨選択してコントロールしているといった印象が強いが(例えば、ある思想を持っている主人公を強調するために、それに反する思想を持つ登場人物をあえて力強く書くといったように)、SF小説は物語内で起こっている状況を説明しなければならないから、どちらかというと書き手が物語の状況にコントロールされている、とも言えるだろう。
また、本作は1965年に書き上げられたということで、現代の科学から見たら明らかに成り立たない点もあるかもしれない。時代の進歩によって「ありえない」と一蹴されてしまう可能性があるのは、SF小説の悲しき性質の一つなのかもしれない。
肝心の物語の内容的には、終盤の展開にやや違和感を感じたものの、冒険が中心となっていたので非常にワクワクするものだった。かつて小学生の頃に『デルトラ・クエスト』を読んだりポケモンやゼルダの伝説で遊んだりして世界の広さに興奮していたことを思い出す、そんな感じだった。思えば昔は、随分と遠くのものに憧れていた気がする。遠い昔のことや夜空に瞬く星を想起しては、えもいえぬ好奇心を抱いていた。そうした厨二病的な野心は誰に話すともなく密かに心の内で燃え続けていた。異世界に魅せられ、多元宇宙論の研究をしたいと物理や数学の勉強を頑張っていたのも懐かしい。もうそんな感情も、とっくに忘れてしまったなぁ…。
ということで皆さん、冒険心を大切にしましょう。そのために、ポケモンとゼルダの伝説をしましょう、
