
読書猫
@bookcat
2026年4月18日
いろいろな幽霊
ケヴィン・ブロックマイヤー,
市田泉
読み終わった
(本文抜粋)
"めいめいが一人の人間ではなく、途中駅なのだ。日々この世を去る何千という魂が、生から死へと旅する途中で二人の中を通り抜ける。双方が己の特性と考えている移ろいやすさ、心変わりのしやすさは単に、そうした魂たちが通過する影響にすぎない。"
(「七十一 回転式改札口」より)
"最終的には時間が彼女を新たな人間にするだろう──それは間違いないはずだ。もうじきではないとしても、きっと卒業の日には、その日には何か別の、もっと大きな死が彼女の名前を呼び、卒業証書を手渡し、現実の外へ出ていくように指示してくれるのだ。"
(「七十八 居残り」より)
"合衆国言語学大臣は四月に記者会見を開き、二十七番目の文字が見つかったと発表した。数世紀前に死亡しており、遅くともセルバンテスの時代からアルファベットにとり憑いていたのだと。大臣によれば、かつてその文字はkとlのあいだに位置していた。形も音も歴史の中で失われてしまったが、母音ではなく子音であったと考えられる。"
(「九十四 幽霊文字」より)
