
Sanae
@sanaemizushima
2026年4月29日
中東を学ぶ人のために
末近浩太,
松尾昌樹
読み終わった
このシリーズ、好きで時々読むのだが、中東はボリュームがあり、幅広くとても興味深く読んだ。
印象に残っているのは内容もさることながら、序章と終章も編者のアツさだった。
中東はどうしても戦争のイメージがつきまとう。豊かな文化、現代社会、中東といってもさまざまな人が住んでいる地域だが、戦争という強烈なイメージのせいで一括りにされがちだ。
「彼らにも、たとえば、親として、子として、学生や職業人としてなど、私たちと同じ人間としての生活と人生がある。中東と向き合う時に異文化として構えすぎると、そんな当たり前の事実を見逃してしまう。」
「そして、場合によってはニュースに映し出されるパレスチナでの紛争の被害者やシリアからの難民の姿を見ても、私たちとは異質な他者だから、と想像力を欠いたまま納得してしまうかも知れない。」(p273)
振り返って自分を励ますためにまた引用したい。
「しばしば『まったく知らない場所に行くと新鮮な出会いがある』と言われるが、これは半分正しく、半分は間違っている。現地に関する豊富な知識を持ち、それを使って日常的に現地を眺めている中東研究者であっても、現地を訪問するたびに新しい現実に出会い、驚く。もっと別の切り口が必要だ、別の解釈がありそうだと『学び』を刷新する機会を現地は提供してくれる。編者は現地のカフェや公園のベンチで研究書を開くことを無二の楽しみにしている。ページから顔を上げた時に現れる現実の街並みは、普段と違って見える。『学び』とは新しい風景を見ることだ。」(p279)
普段から研究されている方でもそうんなんだ、と元気をもらった。
旅先に歴史や社会背景を予習していかないと、わたしの場合は本当にスタンプラリー的な作業で終わってしまう。感動や驚きもなく、ただ時間だけが過ぎていく。
開かれた学びをこれからも続けていきたい。








