"自由慄" 2025年3月19日

@mori16
2025年3月19日
自由慄
ストーリーがあるはずなんだけど、分からない。瑞々しくて、ホラーで、痛そうなシーンが断片的に連なってる。 なぜか赤文字の行と黒文字の行がある。 滲んだり、大きく傾いたり、重ねられたり。文字列に視覚的特徴のある短歌が、後半だんだん増えてくる。 一つ一つは鮮明に怖いし、全体の意味の分からなさがくぐもった音みたいに包んできて怖い。 『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』の歌集を思い出す。あれは物語全体が分からなくても別によかったのに、『自由慄』はめっちゃ気になった。理解できる普通の文章のシーンが所々差し込まれてるからか。 「この秘密基地をふたりで事故物件にしよう」 P24 曰く、「お祓いが効きすぎた」らしい P149 「去ぬの活用形ならぜんぶ知ってるし、 なんなら経験してきました」 P196
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