
読書メモ
@readyomu
2026年5月3日

親の介護、10年め日記。
堀田かよ,
堀田あきお
遠距離に住む母の介護に奔走する夫婦の話。先に「親の介護、はじまりました」という単行本が上下巻で出ていて、この本はその完結編という位置付け。
先行する上下巻と併せての感想だけど、とにかく父親がひどい。
リフォーム代をケチって、自分で勝手に手すりをつけるが、当然役に立たない。正しいリフォームをしていれば車椅子で移動でき、家の中くらいであれば歩き回れたはずの母親がベッドの上で10年寝たきり状態になる。
あまり食べられなくて栄養が足りなくなっている母親のためのゼリーを食べてしまい、母親の栄養失調が進む。
母の貯金二千万をタクシー代に使ってしまう。
施設入居当日、自宅で家族と食事ができる最後の日にグラウンドゴルフの会合に行ってしまう。
などなど、エピソードが強力すぎる。
自分が散々邪険に扱っておきながら、母親が施設に行くと聞いてガッカリするところなど、現実を直視する力がなくて逃げてきた人だったのかなと思う。
夫婦分業で制作されており、作画の堀田あきおさんにとって、作中の親は義母、義父にあたる。
この少し引いた関係が読みやすさにつながっている。実父だったらもう少しいじわるな顔に書いてしまいそう。
デイサービスでわがままを言う母親に対する「力の限り本気で生きてるって感じ」という評価も、実母なら出来なかったかもしれない。
遠距離介護なので、直接的な身体のサポート描写はほぼなく、病院との交渉や介護サービスの調整の話がメインで、そこもマンガとしては珍しいかもしれない。
最初は頼りない新人ケアマネとして登場する岩下さんが、伴走者として家族を支えてくれるようになる様がグッとくる。

