
葉鳥
@kihariko
2025年3月19日

ペンギンは空を見上げる (創元推理文庫)
八重野統摩
読んでる
第1回北陸文庫大賞グランプリ作品。
「重版しなかったけど良い本」「認知度が上がればもっと人気が出そうな本」といった絶版になるには惜しい文庫を各出版社が推薦し、北陸県6書店の書店員さんが選考する賞らしい。
ラインナップを見てみると作家さんのお名前は存じているし、著作を読んだこともある顔ぶれ。一方で選ばれている作品は自分には聞き馴染みのないタイトルが多く、これはたしかに魅力的な作品と出会うにうってつけかもしれない。
以前には「北陸の本屋さんの推し本」という企画もやっていたので、今後の展開も楽しみ。
前置きが長くなり過ぎたけど、肝心の作品の話。
ロケットエンジニアを目指す小学6年生の男の子とアメリカから転校してきた金髪の女の子の物語。
小学生男子の視点ということもあり、文章がわかりやすく読みやすい。会話の中でも男の子は地の文中で発言していることが多く、実際に発言したのか心中で思うに留めたのか曖昧なところも幾つかあるので予測するのが少し楽しい。
男の子にも女の子にもそれぞれの家庭の事情があるらしいのと、この作品が「創元推理文庫」から刊行されているため、この後どんな方向に話が進んでいくのか非常に気になる。


