
Unununium
@Unununium_111
2026年5月4日

炎の人ゴッホ
アーヴィング・ストーン,
新庄哲夫
まだ読んでる
第二章~第三章読了。
親もとで絵を描き始めたエッテン~ハーグ時代のゴッホ。27歳~30歳までの修行時代と恋愛について描かれている。ここまでで400ページちょっとで、全体の半分くらい。
【以下ネタバレ含む】
エッテン時代は鉛筆でのスケッチがメイン。
中々上手くいかず、周りから理解も評価もされない。そんな中で従姉妹で未亡人のケーに激しく恋をする。
激しい形相で追い回して愛を語ったり、「君は絶対に僕を好きになる」と断言していたり、相変わらず女性へのアプローチ方法が少し怖い。
1番怖かったのは、ケーの実家のアムステルダムまで追いかけていき父親から会うことを拒否された際に、燭台に左手をかざして「この火に耐えられた時間だけでも話をさせて欲しい」と言って、左手に穴が空くくらい火傷するシーン。
ハーグでは画家で義理の従兄弟のマウフェを師匠に絵を学んでいく。水彩画の色を作るのが難しいというシーンで…当たり前だけど今よりも絵の具の質は良くなく、求める色を作るのが今よりも断然難しかったからより素晴らしい絵に価値があるんだよなぁ、と個人的にハッとさせられた。
またマウフェについてはこの本で初めて知ったが、作中に最高傑作としてでてくる「浜辺の漁船」も素晴らしかったのだが、個人的には描かれた時期は違うが「浜辺の朝の乗馬」と「羊飼いと羊の群れ」が好きだった。
絵に取り組む中で少しずつ自分でも成長を感じ、一部の人からの評価されはじめる。やっと報われるか…というときに、ハーグに来てから出会い友人になっていた娼婦のシーンの命が危ないことを知る。
シーンは父親の違う五人の子供とお腹に誰の子かわからない子がいる。お腹の子が逆子でこのままじゃ母子ともに命がないと知り、友情から愛情に変わっていたゴッホはシーンの手術代を出し、結婚を決意する。
入籍はしていないものの、シーンとの身分違いの結婚は周囲の理解を得られず、評価してくれた人たちも師匠も離れていき孤立していく。
また水彩画から厚塗りの油絵に変わっていたため画材へのお金もかかり、困窮を増していく。
ボリナージュに続きまたも飢えて熱に犯され苦しむゴッホの姿に胸が痛くなる…でもその苦しみを全て絵の制作に現していく姿に感動もする。
最終的にシーンも離れていき、望んだ家族の暖かさはつかの間で、また孤独になってしまったゴッホ。
安らぎを求め、現在の両親の赴任先であるヌエネンへ向かうところで終わっているため、次は飢えることなく穏やかに絵に集中出来てて欲しい。


