

Unununium
@Unununium_111
最近はミステリーにハマっています。
どうしても好きだったり、興味がある分野の本ばかり読んでしまうので、他分野の知識が得られるようなミステリー作品を探しています。
まだ知識がなく、これから知りたいと思っているジャンルは絵画、クラシック、歴史、食文化です。
今まで通り好きな作品も読みながら、新しく今あげたジャンルが関わってくるような面白い作品に出会えたら嬉しいです。
2026.4.24~
- 2026年10月8日
小説で読む民事訴訟法木山泰嗣読み終わったロースクール生の日常生活を体感でき、何かを精一杯頑張ろうとやる気をもらえる作品! 前作で法学部生だった主人公が、法科大学院で新たな仲間であるゼミメンバーと共に弁護士を目指して学びながら成長していく物語。 前作と今作の間に『小説で読む行政事件訴訟法』があったようで、そちらは未読で本作を読んだため一部関係がしっかりわからない登場人物がいたが、ストーリーに違和感ない形で説明してくれていたので問題なく読めた。 法科大学院が舞台のため、前作より法律用語が難しく感じたが読み進めるうちに考え方含めて慣れてきたのもあり、私も一緒にゼミメンバーになれた感覚が味わえて良かった。民事訴訟法についての知識だけでなく、議論の仕方や論文、文章の書き方なども主人公と一緒に体感する事で自分の身になったような気がする。司法試験を受ける方はこんな風に考えて勉強していくのかと驚いた! 主人公にとっての大切な人達との、学生ならではの様々な別れからの成長シーンもグッと来たし、やっぱり前作と同様に自分が学生時代に読みたかったなと思った。今からでも遅すぎることはないと信じて、色々なことを学び続けて行きたい。 【以下、本文中で特に響いたセリフ】 ・……試験というのは、疲れている時に受けるものなんです。……(P200) ・そのときは同じ場所なんです。もちろん優秀な人もいる。成績のいい人もいる。でも、その人は二階とか三階にいるわけではないんです。できる人も、できない人も、四十七階より上にあるリッチパールソンからみれば、みんな一階なんです。そしていくら勉強して力をつけても、一階なんです。(P220) ・失うことをおそれない。得るために失う。(P288) - 2026年10月5日
たのしい保育園滝口悠生読み終わった子育て中の方や子育てを終えた方は、きっと何だか泣けてしまう一冊! 2歳のももちゃんを育ててるお父さんの視点を中心に、子育て中の日常生活で感じる感覚を言語化してくれている作品。 今2歳~3歳の子を育てている方は、その限りある大切な日常の描写に強く共感して涙がでてくると思う。 エッセイ風というのかカギ括弧が一切なく取り留めなく思ったことが羅列される点と、色んな人の視点にいきなり切り替わるため誰が話してるのか分からなくなる点があり、慣れるまでかなり読みづらい。また子供との日常生活が描かれるため、何か大事件が起きたり結末がしっかりある訳ではないので、正直子育てしてなかったら共感できなくて感動したり、面白いと感じられなかったかも知れないなと感じた。 ただ、個人的には子育て真っ最中なため、何度も泣いたり笑わせてもらった!いつか思い出せなくなってしまうかも知れない今の子供の様子を、ほんの些細なことでももっともっと大切にしていきたいと感じた。 【以下、本文で特に刺さった内容抜粋】 ・ああーっていう気持ち。それは子どもの成長を目にしたときの感動とよろこびであり、同時に幼さや未熟さが失われていくことの寂しさでもある。(P63) ・ももちゃんのお父さんだから見つけられたふいちゃんの姿もきっとあり、それはももちゃんのお父さんが誰かに伝えなければ誰にも見つけられないまま忘れられてしまうかもしれず、それはやっぱり寂しい。(P152) ・この体を大切に思う。しかし大切に思えば思うほど、どうしてかそれを守れなかった、それが残酷な目に遭ってしまったときの想像が働いてしまった。(P186) ・生きてても、じいちゃんはじいちゃんだろ。そういうのはじいちゃんがやってんだよ、とさなちゃんは確信を持った口ぶりで言った。……(P194) ・……でもその懐かしさとか、戻れない過去を悲しんだりさびしがったりするのではなく、いまそこにいるももちゃんの体を大切にすればいい。そうすればきっと思い出せる。……(P198) ・実際にはわからないももちゃんの考えごとを、横にいるももちゃんのお父さんはそうやって想像している。ももちゃんという主体を侵犯し、ももちゃんになったみたいに考えている。(P214) - 2026年10月3日
人生を狂わす名著50三宅香帆,今日マチ子読み終わった読みたい本が増える作品! 本の紹介本であるが、口語体でかなりフランクな語り口で書かれているため、「本好きな女子大生の友だちからオススメされてる」気分を味わえる。 Readsで他の方の感想を読むのが好きな方には刺さる作品だと思う。 紹介されている本も、硬派な古典小説からエッセイ、漫画と多岐に渡っていて面白い。各作品にハッシュタグもついていて、作品の内容を端的に理解し今の自分の気持ちにあうものを見つけやすい。 50冊といいつつ各作品を読んだ人にオススメの作品が更に3~4冊ずつあるので、トータル200冊くらい紹介されている。 個人的には表題の50冊で読んだことがあるのは夏目漱石の「こころ」だけだったが、次にオススメの本として紹介されている本からは読んだことがあるものがかなり多かったため、表題50冊の概要をイメージしやすく、「その気分になった時」に読みたいなと思った。 また、普段自分が選ばないようなジャンルや内容の全く知らない本にも出会え、興味が持てたので良い刺激となった。 嬉しい悲鳴ではあるが、ただでさえ多かった読みたい本が更に増えてしまった! 本作をこれから読む方は、きっと積読が増えすぎてしまうのでご注意を! - 2026年9月30日
十戒夕木春央読み終わった①前作『方舟』から読むこと ②巻末の青柳碧人さんの解説を読むこと ③二回目を読むこと この3つが揃った時に全身に鳥肌が立つ程、完璧に完成する作品! 前作『方舟』を読んでいる状態で初めて(1回目)本作「十戒」を読んだ直後に感じたのは、「一気読みするくらい凄く面白いし惹き込まれるけど『方舟』程のインパクトじゃなかったなぁ」が正直な感想だった。 だがその後に巻末の青柳碧人さんの解説を読んで、「物凄く大事なこと」に気付かされて、ゾワゾワっと長い鳥肌がたった。 「物凄く大事なこと」を認識してからはラスト付近を軽く読み返しただけでもずっと鳥肌が立ち過ぎて、「これは2回目を読み返さざるおえない!」と強く感じた。 2回目を読むともう見え方が違い過ぎて、動作や会話の端々から「ああ!これじゃん!」と気づき過ぎて、また最後まで一気に読み進めてしまった。そしてまた「方舟」の方も読みたくなってしまった。 ぜひ、「物凄く大事なこと」に気づいた後に再読頂きたい!気づける方もいると思うが、私のように気づけていない方はぜひ解説を読んで再読頂きたい!面白さが段違いにあがり見え方が変わる! - 2026年9月29日
読み終わった0歳から100歳までの一生にかかる税金についてストーリー形式で学べる作品! 1年毎に2~4ページくらいでサクサク進み、内容も端的で分かりやすい。主人公のライフイベントと共に発生する税金を知れるのが人生ゲームみたいで楽しかった。多くの人が経験するライフイベントはもちろん、会社員をしながら国家資格取得しての副業開始や著書出版、講演、宝くじ当選などあまり経験できる人が少なそうなイベントもあって興味深かった。 知ってるつもりのことでも、しっかり理解できていないことも多いなと読みながら感じた。 例えば、2025年改正前のタイミングで話題になっていた「103万円の壁」についても、所得額に応じた基礎控除額58万円と最低給与所得控除額65万円を合算したものである事など、ちゃんと理解できていなかったなと気づいた。 他にも今後の自分のライフイベントに関わる親族からの子育て資金非課税のラインや申告方法、親の相続に関する税などをザックリと理解できたので、必要に応じて詳細を調べていきたい。 【以下、本文中に気になった点】 ・所得税が発生する最低ラインが違うのは地方税法が定める住民税の方が所得税より基礎控除額が低いから。(P70) ・「結婚・子育て資金非課税申告書」(P108) ・住宅取得等資金の贈与税特例(P111) ・iDecoのメリット→毎年積立額が所得税から全額控除。運用益の課税なし。確定拠出年金を受け取る際も税優遇がある。(P128) ・直系尊属からの教育資金一括贈与特例。最大1500万円まで贈与税なし。→「教育資金管理契約」の締結、専用口座開設、「教育資金非課税申告書」を金融機関に提出。(P132) - 2026年9月28日
読み終わった自分の生き方や考え方が変わる作品! 福の神(秀神)が読者である新人福の神に向けて、自分が新人の頃に体験した、人が成長し幸福になっていくためにどのようなことがあったかを語り聞かせるストーリー。 ジャンルで言うと多分自己啓発本なのかもしれないが、説明的ではなく、あくまで小説としてメッセージが描かれているので感情移入して読めた。 200ページくらいでサクッと一気読みしてしまったが、満足感と自分自身について振り返り考える時間を持つきっかけを得られた。 秀神と、その福の神がついているのに経営が上手くいかない長船堂書店店主の秀三に起こることや感情の動き、行動を目にするうちに、読みながら「私にも福の神がいるかな?」「福の神のメッセージに気づけてなかったかも」「意識を少し変えてみよう」など今の自分に当てはめて読めたため、読みながらダイレクトに考え方が変わっていく感覚が面白かった。仕事や勉強、育児などどんな状況にも当てはまることだと感じた。 普段自己啓発系はほとんど読まないが、こういったジャンルも面白いし刺激になるなと新しい発見だった。 【以下、本文中で響いた言葉】 ・……福の神を呼び寄せる方法を知っていました。それは、「人知れずいいことをする」「他人の成功を心から祝福する」そしてもう一つ、「どんな人に対しても愛をもって接する」……(P14) ・福の神にできることは、その人を幸せにする学びを与える人を連れて来ること。(P19) ・……だから、自分の状況を変えなければならない事態が起こるたびに、『今よりももっと素晴らしい人生を手に入れるためには今の場所にとどまっていてはダメだぞ』と誰かが教えてくれているんじゃないかと思うようになったんじゃ。……(P51) ・目の前にいる人に心から興味を持つ―。(P67) ・思ったような結果が得られなかったとしても、自分の使命に向かって前進する生き方を続けることができる人でなければ、その使命を全うする生き方なんてできるはずがありません。(P146) - 2026年9月25日
法廷占拠 爆弾2呉勝浩読み終わった被告人、籠城犯、警察の三つ巴の心理戦にハラハラして一気読みしてしまう作品! 前作「爆弾」を読んでいなくても楽しめるストーリーだが、前作のキャラクターも多数登場するため、前作から読むことをオススメする。 被告人、籠城犯、警察が心理戦を行いながら、都内に仕掛けられた爆弾事件と法廷に閉じ込められた人質事件の二重の事件を追う様に「次はどうなるんだ?!」と中々読むのを止めれなかった。 また人質への暴行などの様子を異常な動画配信することで人の暗い心理を見せつけられる点も、苦しいが読み進める手が止まらなかった。 スリリングで怒涛の展開で映画を見てるような感覚になれてエンタメ作品として楽しめた。 【以下、ネタバレ含む】 前作を読んでから半年くらい間があいていたため、初めは登場人物を思い出せないところもあったが、読み進めるうちに前作の記憶がしっかり戻ってきてとても楽しかった。 個人的には読了後のスッキリ感と、類家と倖田の成長や、前作憎まれ役の伊勢さんの活躍、序盤からラストまでラガーさん登場に、矢吹さんのMVPで完全にやられて本作の方が好きになった! 続きがありそうな雰囲気で終わっているので、続編を期待して待ちたい。 - 2026年9月22日
リカバリー・カバヒコ青山美智子読み終わった手放せない一冊悩んでいたり、疲れていたり、上手くいかない事を抱えている方に特におすすめしたい作品! アドヴァンス・ヒルに住む年齢も性別も異なる登場人物達が、近くの公園にある古びたカバの遊具(リカバリー・カバヒコ)に悩みを打ち明けながら、それを乗り越え成長していくオムニバス形式の作品。 200ページちょっとで読みやすいのに、全編を通して心が揺さぶられて涙が止まらなかった。各登場人物と全く同じ悩みや状況ではないが、それぞれの悩みの根底にある問題が普遍的なものであるため、自分に置き換えて共感できる。そしてそれを乗り越えるヒントや気づきをたくさん得られる作品だった。 生き方や考え方が変わる小説は久しぶりで衝撃だった。 オムニバス形式だがそれぞれが繋がってもいて、カバヒコが何故「自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復する」という都市伝説を持つのかと言った謎にも答えがあり、ストーリーも面白かった。 響くセリフが多すぎるので、また色々な事に疲れたり迷った時、そして今より歳をとって成長した時にも読み返したい。 - 2026年9月21日
黒牢城米澤穂信読み終わった重厚な戦国ミステリー作品! 織田信長に謀叛を起こし有岡城で籠城戦をする荒木村重。城内で奇怪な事件が多発する中で、土牢に捕らえた黒田官兵衛を安楽椅子探偵よろしく相談を行い事件を解決していくストーリー。 各事件も面白いが、対織田信長との籠城戦という大きな流れの中で事件の因果が絡みあっていく様にドキドキした。 あまり日本史には詳しくなかったため、史実の流れを理解できたのも楽しかったし、文体が戦国時代の表現のため「払暁」など新しい言葉に触れれたのも知的好奇心が満たされる体験だった。 個人的には主人公の村重にあまり強く感情移入できず、黒田官兵衛寄りの視点で読んでしまった。 初版ではラスト付近のP439に誤植があり、一瞬訳が分からなくなる箇所があるので注意。 【以下、ネタバレ含む】 黒田官兵衛が松寿丸を想い子守唄を歌っているところで涙がでた。やはり子を想う親の気持ちは今の自分が最も共感できる部分のため、官兵衛に共感してしまう。同じ立場だったら自分も村重に「武士として死なせない死」を与えてやりたいと思う。 ラストで松寿丸と再開できた所で清々しい気分になったと同時に、命を賭して松寿丸を守ってくれた竹中半兵衛についてもっと知りたいと思った。 また第二章で茶の湯の描写があり、個人的に凄く興味深かったため、この時代の茶の湯について知れる本も読んでみたい。 - 2026年9月11日
新装版 七回死んだ男西澤保彦読み終わった遺産相続×タイムリープ×殺人事件をテーマにした作品の傑作の1つだと思う! 1995年の作品とは思えないくらい読みやすくて、古さや違和感を感じなかった。 遺産相続(遺言)に絡むお家騒動ものによくある登場人物の多さに、始めは何度も冒頭の家系図を見返していたが、全員のキャラクターがたっているため直ぐにそれぞれをイメージすることができるようになって引き込まれた。 ラストのトリックに気づいた時は驚いたし、読了後のあと味もスッキリとした気分になれて最初から最後まで楽しかった。 本作の作者は他にもSF×ミステリーの作品を多数生み出しているようなので他作品も読んでみたい。 他作者の作品であるが、同じ遺産相続×タイムリープ×殺人事件テーマ作品の『うみねこのなく頃に』や『永劫館超連続殺人事件 魔女はXと死ぬことにした』等が好きな方には特に読んでもらいたい。 - 2026年9月8日
リバース湊かなえ読み終わった最後の1ページで全てが覆る作品!この1ページで全身が総毛立ち、爽やかな気分から絶望の谷に突き落とされた。 最後の1ページまでは「結構予想当たったな!」とか「あれイヤミスじゃないのかな?」と思っていたが…全然想像できてなかったし素晴らしくイヤミスだった! 度々登場する珈琲の描写や学生旅行の雰囲気、食事のシーン等が丁寧で本当にその場にいるような臨場感を味わえ楽しかった。特に信州の水蕎麦は人生で一度は食べてみたいものリスト入りした! イヤミスだけど楽しく爽やかなシーンも多々あり、不思議な感覚を味わえるエンタメ作品に感じた。 どんでん返し、イヤミス、珈琲好きの方にはおすすめしたい作品。 【以下、本文中で印象に残った言葉】 誰かに対して強気な思いを抱くというのは、ぎゅっと両手を握りしめるのと同じ効果があるようだ。 - 2026年8月27日
小説で読む民事訴訟法木山泰嗣読み終わった法学部生の日常を疑似体験できる1冊だった。 大学3年生の主人公が弁護士を目指し、バイト先の弁護士事務所で実際の事件に触れながら民事訴訟の基礎を学んでいく。弁護士事務所だけでなく、大学内の同級生との法律に関する議論や、他学部の彼女と学んだ概念に関する会話、また自分一人で自習するタイミングなど様々なシチュエーションで論点を整理しており、法律初学者にも分かりやすい内容だった。 学生時代に読んでいたら、法学部生になりたいと思うくらい法律や学ぶことが楽しくなる作品だった。 また民事訴訟法の知識として1番驚いたのは、ルールの中で提出された証拠だけで判断を行い、本当の事実はどうであったかは関係ないという点。(形式的真実主義) ドラマなどでみる刑事事件(刑事訴訟法)は、提出された資料だけでなく真実はどうなのかを明らかにするために証拠集めとかをしているので、民事訴訟も同じなのかと勝手に思っていた。決められたルールに沿って粛々とこなされる民事訴訟はドライな感じもするが、ゲームみたいな感じで面白そうだと益々興味が湧いた。 しっかり理解できてない箇所もあるため、また読み返したい。 - 2026年8月15日
子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本フィリッパ・ペリー,高山真由美読み終わった手放せない一冊凄く参考になる。実際に子供への向き合い方を変えることができてきて、心做しか子供の癇癪が減ったような気がするし、私自身のイライラも減った気がする。 ただ、読みながら自分の子供時代や親との関係など、自分の過去や自分自身を構成する深い所と向き合わなければならない場面が多くて、かなり辛く苦しい気持ちになり読み終わるのに時間がかかった。 結構キツかったのであまり読み返したくないが、幼少期だけでなく、成人しても、何歳になっても、子供との関わりを見直し、再構築し、より良い関係性を作るためのヒントが書かれているので、子育てに悩んだり迷った時には定期的に読み返したい本。 【以下、本文中で特に響いた内容】 ・P18 子供がしたことや要求したことに怒りを感じたら、自分の中の過去の経験に原因があることを考える。 ・P42 判定することをやめよう 例:「私はパンをつくるのがうまい」ではなく、「パンを焼くことに集中するといつも報われる」。「私はヨガが下手だ」と考えずに、「ヨガについてはスタートを 切ることができたし、先週より進歩してる」と考える。 ・P57 議論になるときは「あなた」を主語にするのではなく「私」を主語にする。 例:「スマホ中は、あなたはいつも私を無視する」ではなく、「スマホ中に何も反応がないと、私は傷つく」と言う。私を主語にして話し、「あなた」を主語にして話すのを辞める。 ・P79 子供が癇癪を起こした時、コントロールしようとせずに心を寄せて、泣いてる子供をなだめるほうが良いという考え方を貫く。子供の感情を受け止める。 ・P107 誰かの気持ちになってみる 他者の気持ちになる練習をする。正反対の考えの人の立場に立ってみて、何故考えるのかを理解するように努める。 ・P113 気を逸らすことについて考える 自分が動揺した時、本や映画などで気晴らしできるようになるのは、その動揺した時の気持ちを言葉にして自分で整理し受け入れた後。子供も同じ。 ・P229 上手に遊ばせるには 集中している子供の邪魔をしない。子供が遊びたがったら、子供がやりたいことに最初にしっかり付き合う。 ・P236 行動の裏には感情がある。その感情に共感して、それを言葉にするようにする。 ・P239 いま目の前のことに集中する。先々の不安、例えばおしゃぶりを手放せなくなったらどうしよう…などと心配して無理に辞めさせるようなことはしない。今上手くいくことの方が大事。 ・P248 子供視点の考え…あたしがどうして「やだ」って言ったか考えてみるね。あたしには、何かが速すぎて、もっとゆっくりになってほしいときに「やだ」っていう癖がある。 ・P295 子供には冷静に、やさしく、断固とした口調で話す。そして言ったことは必ず実行する。 - 2026年7月21日
人間標本湊かなえ読み終わった猟奇的なのにこんなに美しく悲しく苦しい作品は初めてだった。感情移入しすぎて、苦しくて何度も泣いてしまった。 苦しいし辛いのに、何度も読みたくなってしまう不思議な作品。読み終わったそばから、ラスト付近を軽く再読してまた泣くということを3回くらい繰り返してしまった。 結末が分かっている状態からのスタートで犯人の心理描写を描いてる作品なのかと思ったら、まさかあんな結末とは…。 独白だけでなくSNS形式で事件に多面的に触れたりと表現も面白くリアル感があった。 余韻が凄く、しばらくの間は本を開く度に物語の世界に入り込んでしまうので、この感覚が落ち着いたタイミングで作中の蝶の特性や実際の写真等も調べて見てみたいと思った。 最後に、子供を持つ方は覚悟して読んでください。 - 2026年7月17日
その「習慣」が子どもの才能をダメにする上岡勇二,成田奈緒子読み終わった納得できたり共感できたりする内容もあったが、全体的に結構厳しい事が書かれていたため、子供のために頑張ろうという気持ちが強い方程悩んだり辛くなっちゃうのではないかと思った。 親の対応により子供が悪い方に進む色んなケースがたくさん書いてあるが、それも極端な内容に感じた。 共感したり良いなと感じた点は取り入れつつ、楽しく子育てしていけるようにしたい。 【以下、良いなと思った内容】 ・元気に生きていれば良いと考えその為に全力を尽くす →寝る時間、起きる時間を固定する。 ・幼児期に親子でボードゲームやカードゲーム (ナンジャモンジャ、キャット&チョコレート、おばけキャッチ、はぁって言うゲーム) ・言質を取らない (自分でお世話すると言ったのにペットの世話をしないときに「自分でやるって言ったでしょ!」と言わない) →なぜ出来ないか、どうすれば良かったかを考える機会にする。 ・食事は楽しく作法を強制しない (箸の持ち方は見本を見せるだけ。矯正すると食事自体が嫌になる。正しい姿勢は気長に教える。) ・スケジューリングをさせることで調整力を身につける機会にする →子供から依頼してもらえるように、寝る時間や起きる時間などずらせない時間を先に伝えてあとは自由に決めさせる。 →ごっこ遊びみたいにプリント提出時も「お忙しいところ恐縮ですが、面談があるのでご都合の良い日程の回答をお願いします」と言った言い方を教える。 - 2026年6月29日
読み終わった密室劇、デスゲーム、ミステリーの要素がふんだんにある作品。その場で起こった殺人についてではなく、かつて起こった自殺と思われる殺人について、関係者が密室で議論していく様子は面白かった。 タイトル通り、登場人物の役割が探偵、犯人、被害者とコロコロ変わる様子が楽しい。 ある事件が生じた際に、第三者から正義の名のもとに行われる加害者への過剰なSNSでの誹謗中傷問題など、現実世界で今まさに起こっている問題が主題で登場人物たちと一緒に被害者、加害者視点で色々考えることができた。 個人的には、ミステリー作品やデスゲーム作品が好きな方より、密室劇作品好きな方に合いそうな作品だと感じた。 【以下、ネタバレ注意】 一つ目の再現劇というオチは、個人的には少し「うーん」という感じだった。確かに「再現劇だからあの人はあんなセリフを言ったのか」という伏線になっている点は多数ありそこは面白かったが、再現劇をした理由が少し弱く感じた。 またテーマとなっている問題が、上述したSNSでの問題など現実世界に即したリアリティのある問題なのに、最後の真相で明かされるトリックが少し非現実的に感じてしまった。双子や整形など、フィクション世界なら納得できるがリアルでは通用しない気がしてしまう…。フィクション作品なのでこの真相でも全く問題はないのだが、テーマに凄くリアリティがあったの少しガッカリしてしまった。 密室劇作品としてはとても面白かったので、好きな方にはおすすめ。 - 2026年6月23日
方舟夕木春央読み終わった引き込まれ、考えさせられるミステリー! 面白すぎて寝る時間を削って一気読みしてしまった。 ミステリーとしても本当に素晴らしく、「ええ!そうだったのか!」「犯人当てれなかった!」みたいな感想ももちろんありそれだけでも楽しめるのだが、本作はそれ以上に自分のこととして考えさせられる主題が存在しているのがとても魅力的だった。特にラストは凄まじい。 異常な状況なのに、各登場人物に凄く共感できる感情も随所にあって、まるで自分も方舟にいるかのような感覚に陥った。未読の方にはぜひ読んでもらいたいし、読んでしまったら語りたくなり、色んな意見を聴きたくなる作品。 【以下、ネタバレ注意】 犯人が判明するタイミングで、「そこまでする程恨む動機だったのかな?もう少し深掘りが欲しかったな」と思っていたが、最後の最後に本当の動機が知れてこれ以上ない程共感できたし、恐怖した。あの瞬間に犯人、主人公、その他のメンバーのそれぞれの感情やこの後の行く末を想像して、色んな感情がない混ぜになり鳥肌がたった。 少し前の主人公と犯人の別れのシーンで、「一緒にいるって言ってくれよ!」と思いながら読んでいたので、ラストのあの結末とそれに対する主人公の… 『……どちらも同じくらい無意味であるのが、直感的に分かっていた。』 …というセリフから、もうどうしょうもならない絶望感を痛いほど感じられた。 またその前の犯人の… 『……でも、そうはならなかったから、残念だけど、もういいかなって。』 ……というセリフは個人的には凄く共感できた。いわゆる「冷めた」を感じる瞬間の最上位だと思う。 そして、探偵役がここまで悲惨な末路に陥るミステリー作品ははじめてでびっくりした。謎解きの最中はミステリー作品らしくスポットライトを浴びて輝いているように感じたのに、真相が明らかになった後の…… 『……俺は、君が、極限状況のときに誰よりも理性的な判断ができることを信じている。』 …なんて凡庸で何の感情も動かされないようなセリフを吐くとは思わず、急に「普通の人になってしまった」ギャップに驚いた。ラストシーンの絶望の絶叫とその後の結末を考えると、「探偵」が「普通の人」になってしまったのにも頷けるのだが、ミステリー作品で初めての経験だったのでびっくりした。 各登場人物に共感できたと上述したが、読了後の感想としては犯人に一番共感した。それ故に他のメンバーは偽善者のように感じられ、ある意味「お互い様」なのだから、個人的な解釈としては、きっと犯人が無事に生き残れた後に後悔や自責の念に苛まれることはないんだろうなと思った。 - 2026年6月22日
虎よ、虎よ!アルフレッド・ベスター,中田耕治読み終わった本を読む醍醐味を味わえた作品。 読み慣れない長編SF作品で、惑星間戦争などイメージがつかず読み終わるまでに苦労したが、「ジョウント」というテレポテーション能力で世界と宇宙を瞬時に移動するスケールの大きさに圧倒された。全編を通して展開がめちゃくちゃ早く、良く理解できないまま進んでいく点もあったが、読み進めると違和感のあるセリフや展開が伏線になっていたりと納得できた。 また本書は、私が幼い頃に好きだった「巌窟王」に着想を得た復讐譚である点も凄く読みごたえがあって楽しめた。 【以下、ネタバレ注意】 本を読む醍醐味を味わえたと感じたのは、テレポテーションで一瞬で場面が変わる点もさることながら、ラストの共感覚のシーンが凄まじいかったからである。 全ての感覚も時間も空間も超越するあの描写は、読書体験でしか経験できないと感じた。また文章表現だけでなく、文字のタッチなどで共感覚を表現しているのも凄いと思った。これも本ならではの表現で、こんなに色々なレイアウトがならぶ小説は初めてだった。 強烈な復讐から次第に贖罪と救済に変わっていく点も見どころだった。 - 2026年6月10日
熊の場所舞城王太郎読み終わった先月読んだ「君のクイズ」で本作が登場しており、そこから気になって手に取ってみた。 匂いや温度、空気感を肌で感じられて、没入するというよりも迷い込んでしまうという感覚に近い読書体験ができた作品! 表題作を含めた短編3集で、どれも読みやすく現代の口語体で展開するのに、どこか純文学みもあって個人的には好きな作品だった。 これで私も「戻るべき恐怖の場所」を表現する時には「熊の場所」という言葉を使えるかな笑 【以下、ネタバレ注意】 ・熊の場所 本文中に登場する… 『この大きな恐怖を、僕は何とかしなくてはいけない。このまま抱えて今日と明日とあさってを迎えてはいけない。……』 『恐怖を消し去るには、その源の場所に、すぐに戻らねばならない。』 …という言葉通りに恐怖と対峙していく様子に凄く引き込まれた。まるでその場に自分がいるかのように一番感じれた作品で好きな話だったが、ラストのホラーっぽい不思議現象がでてくる点は個人的にはあまり納得感がなかった。 また、『……死に物狂いでやってて気迫が足りないくらいなら死んだ方がマシだろう。そっちの方がずっとマシだろう。』という言葉も刺さった。 ・バット男 誰にも共感できないのに、全員の心情が凄く理解できる。自分の周りで同様のことを経験したことがないのに、近い感覚は知っている気がする。そんな感覚にさせられた作品。神の考え方や『多神教を取り戻せ』という箇所は同意。 ・ピコーン! かなり直接的で下卑た卑猥な表現が多数でるので、 読むのが少し辛かったが、主人公の性格や恋人の死の真相を推理していくストーリーの流れやその後の心の動きという点は好きな作品。 - 2026年6月9日
教養悪口本堀元見読み終わった一見悪口に聞こえないが、意味を知っていると悪口と理解できる知性とユーモアのこもったインテリ悪口を知れる本。 意味だけでなく使い方も含めてインテリ悪口を学べるという点ももちろん面白いが、個人的には行動経済学やプログラミング、宗教、古典、歴史などなどの幅広い分野の興味深い知識がざっくりと知れ、それらの知識が全然関係のない現実で起こる事象に類似性があり、それが悪口に繋がっている点が特に面白かった。 やっぱり知識は人生を豊かにするなぁと感じた。 あとがきに書いてあったが、リサーチが足りず厳密には間違っている点もあるようなので、本書で興味を持った内容は自分でも触れて、より深く知りたいと思った。 【以下、気になった内容】 ・パリティビット(情報理論) ・レディ・マクベス効果(行動経済学) ・キューとスタック(コンピュータサイエンス) ・ニオベ、ニオベの泣き岩(ギリシャ神話) ・ヘロストラトス、ダムナティオ・メモリアエ(歴史) ・ファウスト、オイフォーリオン(戯曲)
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