とめ "海路残照" 2026年5月5日

とめ
とめ
@m_ake
2026年5月5日
海路残照
海路残照
森崎和江,
渡邊英理
玄界灘から、八尾比丘尼伝説を道標に津軽まで北上していく…こんなノンフィクションが…。 すべて読んで「ふむふむ!なるほどそれがあれでああなんだな」とすっきりはしない。 しかし、それぞれの場所をそぞろ歩き、そこに暮らすひとの話を聞き、そこで、昔から信じられている信仰を聴く。それは、明治政府が、国を統治するために使った「神道」とは別物の、豊かな信仰。それぞれの場所の、そうした信仰を、今聞かなければ消えてしまう信仰をひとつづつ見つめて、書き留めてきた。すごい。 印象に残るのは、海にもぐると仏さんに出会うこともある。ほんまモンの仏さん…なんだけど、そうした無縁仏を海からあげて、お骨にして、そうして家で御先祖さんと一緒に祀る。 そんな…そんなやさしい、すべてを包みこむような祀りがあっただなんて、と衝撃だった。死を忌まわしいものにしない。すべては海からきて、また海に帰るんだな。
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