
taisuke
@taimiyauchi
2026年5月7日

おばあちゃんのごめんねリスト (早川書房)
フレドリック・バックマン
心に傷を負った人びとが集まる集合住宅。学校でいじめに逢っている8歳の少女が、唯一の友だちだった祖母の死後体験する彼・彼女らの壮絶な過去とそこからの回復。津波、戦争。
それを媒介するのがおばあちゃんが生前に語ってくれたおとぎ話。そのおとぎ話には実は彼・彼女らが登場していた。
ブリコラージュな物語(おばあちゃんはときどき適当に話を変えたりしていた)と現実との相互作用が見事な小説でした。
「するとミアマスの人たちはとどろくように大笑いし、その勢いで物語は空をあがっていって、墓地の上空をランタンのように漂う。やがてすべての物語がひとつになり、時制もひとつになる。人々は笑いに笑って、やがて、わたしたちが去るときにはこんなものを残していくのかと、だれの胸にもしっかり刻まれる。
残していくのは大笑いだ」