
ON READING
@onreading
2026年5月7日

とある都市生活者のいちにち
植本一子
読み終わった
@ ON READING
植本一子、久しぶりの日記集。
『それはただの偶然』と『ここは安心安全な場所』の、2冊のエッセイ集を制作していたこの一年。
ブームとは反して、日記を書くことから離れていたのだが、「書く人間として、もう一段登りたい」とエッセイに挑戦し始めた。
その制作期間と並走する日々の思考や揺れ、生活の手触りが綴られた2024年10月22日〜2025年8月14日の日記に加えて、創作についての書き下ろしエッセイも収録されている。
都市で暮らす自営業の写真家としての不安定な日常、成長していく二人の娘との距離感、飼い猫との時間、たいせつな場所、たくさんの新しい出会い、「書くこと」「本を作ること」への迷いや確信。特別ではないようでいて、他の誰とも異なる生活――。
日記を読む面白さのひとつは、書き手の変化にあると思う。年を重ね、環境が変わり、考えていることも揺れ動いていく。私はそこに「人間」を感じる。
植本さんのジェットコースターのような人生のなかでは、この一年は比較的穏やかな日々で、その分、「書く」ということに対する意識がこれまでと段違いに深まっている、と思った。
読み終えてから冒頭と巻末に掲載された「この日記の登場人物」一覧(160名!)と「これまでに出した本一覧」を眺めていると、なんだかしみじみすごいな~と思ってきた。出会った人と作ったもの、それこそが今の自分を支えている。これ以上の自己紹介はあるだろうか。トークも含め、大きく深い幸せのお裾分けをいただいたような気持ちをかみしめています。
これからもきっと、揺れつづけ迷いつづけ、変わったり変わらなかったりする姿をそのままに私たちに読ませてくれるだろう。それが本当に楽しみでならない。
ブックデザインは、天才(変態!)根本匠によるもの。







