
しゅうたろう
@shu_pinkpink
2026年5月7日
光のとこにいてね
一穂ミチ
読み終わった
『果遠ちゃんはとうとう全開の笑顔になった。顔じゅうで笑うと、ぱあっと虹を撒いたように周囲の空気まで華やかになる。鉄棒から放物線を描いて飛んだ果遠ちゃんの笑顔を思い出した。忘れないでいよう、と思ったことも。』
何度思い返してもその過程で思い出は歪んでいくし、元の形を保つこともないよな。
『「馬鹿になってないと駄目なの。だって怖いと思っちゃったら動けなくなるかもしれないでしょ、そっちのほうがよっぽど怖い。だから、自分に力がないとか誰も助けてくれないとか、考えないようにしてる」
〜〜〜
「それはやっぱり、強いってことだと思うよ」』
これなー強くないと思うんだよなー。騙し騙し生きていくことは、はたして強さなのか。
『波がしょわしょわと足下に打ち寄せてくるところや、窪んだ潮だまりを見るのが好きな子だった。何がそんなに楽しいんだろうと思うわたしは、自分が子どもの頃何が楽しかったのか、忘れてしまっているのかもしれない。』
びっくりしたー
『抱いてあぐらをかいたままうつらうつらと舟を漕ぐ水人を、わたしは横たわって見ていた。ふしぎな気持ちだった。わたしの身体を通って生まれてきた娘や、その父親である男の人が目の前にいるのが。後悔はないはずなのに、どうしてこうなったんだっけ、と考えると、取り返しのつかなさにふるえそうになった。水槽の中で暮らす魚を覗き込んでいるように、手を伸ばせば届く距離が遠かった。』
果遠の飄々とした言動に物語を通しての一貫性が隠れているのエグすぎる。
『雛鳥の刷り込みと同じで、タイミングさえ合えば結珠ちゃんじゃなくてもよかったのかもしれない。写真を合成するように、結珠ちゃんがいたところに別の誰かを切り貼りしてもわたしは夢中になったのかもしれない。でもあの子だった。そして今も隣にいる。』
これは斜に構えすぎだろ。終盤にこれもってくるのは筆者のエゴに感じてしまう。
『完全に手が届かなくなったら、後悔も焦燥もなく愛せるようになる。』
愛せますように!