ヒナパパ
@hinapapa
2025年3月20日

読み終わった
拡張するキュレーション 暮沢剛巳
バンクシーがMOMA、大英博物館といった高名な美術館、博物館に侵入、自作を持ち込み、無許可で設置して回った行為を「黄金色に輝く恐ろしい爆弾」を仕掛けた様子を描いた梶井基次郎の『檸檬』にたとえたことがある。
キュレーターと学芸員という存在があるけれども、そこにどんな差異があるのだろうかという事を色んな角度から言及されておられる。そこからキュレーションがなにをする行為なのかという問いを立てて、答えていたのが「従来とは異なる新しい価値を提示する」だった。
それは現代美術に限らず、古い時代の作品や資料であっても、情報の加工の仕方によって新しい価値を引き出す事ができれば、それはキュレーションなのである。
大手ディスプレイ会社に勤める知人がふと発した以下の言葉を耳にして、私は目から鱗の落ちる思いがした。「自分が今の会社に就職して間もない頃、上司からモノを見せる場合は陳列、情報を見せる場合は展示ということを教わりました。」
