
うゆ
@otameshi_830
2026年5月9日
シェイクスピアの面白さ
中野好夫
読み終わった
中野好夫は明治生まれの男性ですので多少目を瞑らなくてはならないところはあるにせよ、面白く読みました。
シェイクスピアの時代、劇は見るものでなく聴くものだったこと。(今藤沢文翁さんが声優をつかった演出付きの朗読劇を手がけているけれど結構それに近いものがあったのかも?)
屋外での上演だったので台詞による情景描写、時刻への言及が必要だったこと。
中野好夫さんのシェイクスピア像もなんだか納得させられる。穏やかなコリオグラファーが愛と死とエロスの壮絶なバレエ作品を作ったりすることを思い出す。人間や世界に対して基本的に絶望している人の方が一歩引いて冷静に物事を受け止められるというのもわかるな…。
エリザベス時代からジェームズ一世の時代になり世相も変化し、演劇はそれを映す鏡であること。シェイクスピアの立ち位置はよくわからない、どの考え方、どのキャラクターにも肩入れしていない感じがあると思っていたが、それはあながち間違いではなく、その世界や人間の混沌、矛盾こそイギリスルネッサンス期の特徴であり、シェイクスピアはその申し子であったと。
この随筆のなかで中野好夫さんがシャイロックの台詞を関西弁で訳しているのだがこれがとても良かった!シャイロックの造形がものすごい説得力で立ち上がってくる。
じゃじゃ馬ならしは明治生まれの男の視点では頗る面白い痛快な喜劇であるらしい。これはちょっとあんまり愉快ではないけど目から鱗というか…
河合祥一郎さんが解説で現代の研究などから少し訂正というか註釈をつけてくれているのも有り難い。
中野好夫訳『ヴェニスの商人』を買いました(シャイロックは関西弁ではないが)!





