きん "交換(しなかった)日記" 2026年5月9日

きん
きん
@paraboots
2026年5月9日
交換(しなかった)日記
おちよ,
希(まれ)
突然だが、最近エッセイを読むのが捗らない 捗らないので、買ってもすぐ読まない 本作も一呼吸おいてしまった 理由はわからない わからないが、読むのを中断してしまいがちだ そんな中、本書を手に休日を過ごしてみようと挑んだ だが読み始めてみればスルッと読めた 取り越し苦労だった 本書はZINE おちよさんと希さんお二人の共著 男女の違いもさることながら歳の差のあるお二人のカップリングというか、ワインでいうところ(筆者のおちょさんがワインのお仕事されてるので持ち出しました)のマリアージュがどのようになっていくのだろうか、と読み初めは気になっていたが、そんな心配も肩透かしに終わる 題名にもあるが、この日記は交換しなかったわけで、そこに明らかな問いかけも、融和みたいなものもない。もっと言えば日記の書き手が二人いるため、そのひと本来の姿、それまでの生き様みたいなものが如実に出ている おちよさんには差し迫った情念のような切実さ、希さんには読みやすい中にも若さや爽やかさを感じた そして、これは物事全般を通して感じていることだが、ひとには共感したいと心から願ったとしても、多分それは完全に一致することは不可能なのだろうという命題みたいなものを改めて突きつけてくる、そんな読書体験となった 追記 本書をスルッと読めたのはもしかしたら本当のことが書かれているからかもしれません いまはAIが文章を簡単に書いてくれますが、その一方で、ZINEのような出版活動も盛んなような気がします 土門蘭さんではないけれど、みんな本当のことを読みたいのかもしれません そして私もその一人なのかもしれません わたしもずっと何者かになりたかった一人だが、何者かでありたいという情熱を二人に見た気がします ここにライターという既に何者かであるにも拘らず、必死におのれの言葉と向き合いさらに言葉を紡ぎ出し、いままさに文学を愛し文筆家でありたいという情熱を持ち続けている人がいるのだという姿を垣間見たような気がします 読めてよかった
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