朧孝太 "透明な夜の香り" 2026年5月10日

朧孝太
朧孝太
@oboro_kota
2026年5月10日
透明な夜の香り
小説家仲間が、文体から香りが立ち昇ってくると絶賛していたので読みました。 たしかに、香りの感覚から情景や記憶を立ち上げる描写力は素晴らしいものがありました。 文章を読むことで、自分自身の香りの記憶すら想起されてしまう体験は他では得難いものがあります。 一方で、キャラ描写に関しては若干、テンプレ的な面があり、少し苦手なのかなと感じました。 ただし千早さんは嗅覚を中心とした身体感覚から情景を描く力が頭抜けており、むしろその面からキャラの性格や心情が十分に描かれているため、弱点というわけではなく、むしろ無駄なキャラ描写を抑制して強みを活かしていると言えます。 どのページからも濃密な情景が立ち上がってくる素晴らしい作品でした。
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