文望月
@mochi1560
1900年1月1日
屍人荘の殺人
今村昌弘
読み終わった
まず端的に言ってとても面白かった。
あえて気になった点を先に挙げて仕舞えば、やはりライトノベルやネット上に投稿される短編作品的な、主として女性の魅力を主観的かつ感情的に描写する表現が多かった点は特に読みはじめにおいてイマイチ乗り切れなかった要因であると感じる。しかし読み終えた今となってはこれらの表現も語り手の主観的な感じ方やなぜこのメンバーが集められたのかという点を明らかにしてくれているように思う。
私はミステリを数多く読んでいるわけではないが、この作品は特殊な設定が用いられながら、それでもミステリの面白味をしっかりと感じられた。事件が起こり、混乱の中捜査を行われ、証拠が開示され、推理が披露される。そしてそれらは可能な限りフェアな形で読者に伝えられる。
それともう一つ、やはり魅力的な名探偵と助手は素晴らしいものだと再確認させてくれた。
このままシリーズを追っていきたいと思う。
追記
特に何が優れているのかと振り返ってみると最後の謎解きパートの明快さなのではないだろうか。様々な伏線が次々に回収されていくのは気持ちがいい。