
Harunas
@sheepisshy
2025年3月20日

さざなみのよる
木皿泉
読み終わった
感想
人が死ぬこと。永遠にうしなうこと。誰も避けることはできないこと。
43歳のナスミの死が、家族や生前関わった人達の心を静かに揺らす。
鷹子と樹王光琳のやり取りが印象的だった。
目先の不安事ばかりを見て「まだ終わってない、まだ生きてる」事実を忘れがちじゃないか。
ナスミのように、「よく生きたなぁ」と納得して終わるためには、なにを大切にすればいいのか。
波が寄せて返すように、人は生まれて、誰かと生きて、手を振って見送り、いつか自分も誰かに見送られながら、かえっていく。
もう何周目か忘れたけど、やっぱり好きな小説だ。